26日(日)に東京・お台場で行われた『モータースポーツジャパン 2014(MSJ)』は、初日を上回る来場者があり、2日間の合計入場者数が10万人を突破した。
この日のお台場は朝から曇り空に覆われたものの、次第に青空がのぞきはじめ、午後には前日の暑さを思わせるような陽気となった。2日目のスケジュールは、1日日とほぼ同じプログラムで行われたが、よりサーキットの臨場感を意識した演出で会場を埋め尽くした大勢のファンはモータースポーツの魅力により一層触れることとなった。
なかでも、今年初めて実施されたグリッドウォーク/全車エンジン始動では、グリッドの最後尾に富士スピードウェイのオフィシャルカーが就き、さらに本番のレースさながらに国歌の演奏も実施されるなど、レース前のスタート進行をリアルに再現。主催者挨拶に立った日本モータースポーツ推進機構の理事長を務める日置和夫氏は「サーキットでしか見られないところを雰囲気ですが見ていただき、本物はぜひサーキットで体感してほしいですね。また、こういう体験を子どもさんにしていただき、『モータースポーツって楽しいね』と感じたり、レースの走りだけではなく、こういうレースの形など全体の雰囲気を知っていただきたい思って企画しました」と述べた。
走行イベントを締めくくるスペシャルランでは、走りの前に「昨日は失敗ばかりだった」と反省していたF3ドライバーの三浦愛がこの日はスピンターンを決めてファンの歓声を浴びたが、貪欲な彼女は自分の走行が終わった後も、その後に続いた松田次生、中嶋大祐、中嶋一貴ら先輩ドライバーのパフォーマンスを真剣な眼差しで見つめていたのが印象的。この2日間で多くのファンに見守られた彼女の今後にも期待したい。
また、朝一番に行われた恒例の「レーシングカー同乗(助手席)体験走行」も人気を集めたほか、特別企画として実施された2013年仕様のスーパーフォーミュラ&スーパーGT車両のコックピットに座れる「レーシングカーコックピット体験」も2日間を通して多くのファンが体験。国内2大トップカテゴリーを戦った憧れのコックピットに座れる貴重な機会とあって、ブースには常に人々が列を作り、小さな子どもや女性を含むあらゆる年齢層の姿が見受けられた。
F1の展示などで人気のホンダブースでは、最後に佐藤琢磨がマクラーレン・ホンダMP4/6のコックピットに座ったままでエンジン始動を実施するサプライズ演出も。トヨタも小学生以下限定のTS030ハイブリッドの乗り込み体験やドライバーも参加してのタイヤ交換体験などが人気を集め、ニッサンのブースでもサイン会&トークショーやドライバー参加のピットワーク・シミュレーションなど、各ブースとも盛り沢山のイベントで会場中が笑顔に包まれた。
なお、2日目の入場者数は6万0,118人で、2日間を合わせた今年の総入場者数は10万7,508人(いずれも公式発表)。開催10周年を迎える来年に向け、非常に実りある2日間になったといえるだろう。