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ケータハムチーム上層部、F1撤退の可能性示唆。元オーナーを糾弾

2014年10月23日 11:40  AUTOSPORT web

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ケータハムF1チームロゴ
ケータハムF1チームが、チームのサプライヤー会社に再建手続が適用され管財人が指名されたとの報道を受けて声明を発表、“元オーナー”であるトニー・フェルナンデス側を批判し、F1撤退を検討するとの発言を行った。

 今週、ケータハムF1チームのサプライヤーであるケータハム・スポーツ・リミテッド(CSL)に会社再建手続が適用され、ロンドンの会計事務所スミス&ウイリアムソン社が管財人に指名されたことが分かった。

 CSLとケータハムF1チームには直接の関係はないとチームは繰り返し説明しているものの、管財人からの発言により、ケータハムF1チームのマシンがアメリカGPに送られないのではないか、チームはリーフィールドのファクトリーから退去せざるを得ないのではないかとの推測が生じている。

 ケータハムF1チームは22日夜に声明を発表、フェルナンデスが契約を守らず所有権の譲渡を行っていないと批判、フェルナンデスが抱えるトラブルがF1チームに大きな打撃を与えていることへの不満を表し、彼に対する法的措置およびF1撤退について検討していると明かした。


 ケータハムF1チームの声明は以下のとおり。

「2014年6月29日、ケータハム・エンタープライゼズLtd、ケータハム(UK)Ltd、シェイフ・モハメド・ナサルディン(売り手)とその株主トニー・フェルナンデスおよびカマルディン・ビン・メラヌンは、1マレーシア・レーシング・チームSdn Bhd/ケータハムF1チームに関する売買契約(株式買取契約)を、エンゲーベストSA(買い手)と結んだ」

「契約日以来、売り手はその株式を買い手に譲渡する法的義務に従うことを拒んでいる。買い手は購入したチームの法的権利を持たないまま資金を出すという不当な立場に置かれている」

「2014年10月3日に発行された売り手のプレスリリースにはフェルナンデス氏および彼のケータハム・グループはもはやケータハムF1チームとは一切の関係を持たないと記されているが、(現実は)これに完全に反している」

「ケータハム・スポーツLimitedの管財人は、フェルナンデス氏とケータハム・グループの債権者であるマレーシア輸出入銀行Bhd.(Exim)の代理として任命された。買い手はEximとは何ら関わりを持たない。ケータハム・スポーツLtdはケータハムF1チームのサプライヤー会社だった」

「誠に残念ながら、管財人の指名はF1チームの活動に計り知れない影響を及ぼしている。指名後、管財人はいくつか声明を発表、それがケータハムF1チームのマネジメントに対して悪影響をもたらしている」

「3カ月にわたりケータハムF1チームを誠実に運営してきたが、今や買い手はマネジメントチームの撤退を含むあらゆる選択肢について調査せざるを得ない。買い手は代理人に対し、オーナーとしてF1チームを運営する立場にあるフェルナンデス氏を含む全関係者に対し、必要なすべての申し立てを起こすよう指示した」