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風間俊介、真野恵里菜、中村中、片桐仁による恋愛劇、鴻上尚史演出『ベター・ハーフ』

2014年10月22日 11:20  CINRA.NET

CINRA.NET

真野恵里菜
鴻上尚史演出の舞台『ベター・ハーフ』が、2015年4月3日から東京・下北沢の本多劇場、4月25日から大阪・サンケイホールブリーゼで上演される。

同作は、鴻上による書き下ろしの新作。出会い系サイトで知り合った女性に自分の写真と称して部下・諏訪祐太の写真を送る沖村嘉治、沖村の代わりに女性とのデートに行くことになってしまう諏訪、沖村とインターネットで知り合ったトランスジェンダーの小早川慶、沖村と直接会うことをためらう小早川の代わりにデートに行く小早川の友人・平澤遥の4人が織り成す恋愛模様を描く。

沖村の代わりに行ったデートで出会った平澤に惹かれていく主人公・諏訪役を演じるのは風間俊介。デリバリーヘルスで働きながら芸能界デビューを夢見る平澤役に真野恵里菜、ホテルのラウンジでピアノを弾く元音楽教師で、諏訪の姿を沖村だと思い込み、心を躍らせる小早川役に中村中、現実の世界でピアノを弾いて歌う小早川を目撃しており、その歌声と姿に強く惹かれる沖村役に片桐仁がキャスティングされている。チケットの発売は1月24日10:00からスタート。

【鴻上尚史のコメント】
「ベター・ハーフ」とは、自分が必要とする、もう一人のこと。――天国でひとつだった魂は、この世に生れる時に男性と女性に分けられて別々に生まれてくる。だから、現世で天国時代のもう片方の自分に出会うと、身も心もぴたりと相性が合うと言われる。その相方をベター・ハーフと呼ぶ。久しぶりに登場人物の少ない、たっぷりな恋愛物を書いてみたくなりました。
世の中にはどうしようもないものがある、ということを知るのが「恋愛」であることは、悪くないと思っています。「戦争」とか「差別」とかではなく、「恋愛」で、世の中には自分の力ではどうしようもないものがあって、どんなにがんばっても結果がでないことがあって、それでも、生きていくしかないんだよなあ、ということを知るのは、切ないけれど、苦しいけれど、それでも素敵なことなんじゃないかと思うのです。
若い男女と、中年の男性と、トランスジェンダーの女性という四人が、好きになったり、憎んだり、笑ったり、無関心になったり、慰めたり、癒したり、戦ったりする話です。テーマは恋愛ですが、そこから見えてくるのものは、生きることとか人生とかコミュニケイションです。そして、やっかいだけど、やっぱり生きていくしかない人生の素晴らしさとバカバカしさだと思っています。
素敵な四人の俳優さんを迎えることができました。風間俊介さんは若いのに安定した抜群の演技力で、中村中さんはまさにトランスジェンダーの歌姫と魅惑の演技者として、真野恵里菜さんは可愛らしさとさわやかな色気と真摯な演技で、片桐仁さんは笑いと可笑しさとセンスで、物語を創り上げてくれると思います。切なくて、笑えて、エネルギーと歌があって、わくわくする舞台になるはずです。よろしければ、劇場でお会いしましょう。んじゃ。

【風間俊介のコメント】
鴻上さんから、この作品のプロット頂き読んだ時に、きっとこの物語は僕にとってすごく好きな作品になると確信を得ました。人々は生きていて、いろんな面を持っていると思います。ある人にとってはいい人で、ある人にとっては嫌な人で、そしていつも笑っていられるわけでなくて、何かにいらだったり...。そんな人々の多面的な部分が、すごく素敵に出る作品だと思っています。見に来て下さる皆さんにとっても大切な作品になると確信していますので、是非劇場に来て、大切な作品を持って帰っていただけたらと思っています。劇場でお待ちしています。

【真野恵里菜のコメント】
鴻上さんの舞台に出演するのは初めてなので、とてもドキドキしています。4人で舞台をすることも初めてなので、どのようになるのか?私もいまから楽しみです。最年少ですが、素敵な作品になるように頑張りますので、皆さん楽しみにしていてください。

【中村中のコメント】
鴻上様にお声をかけていただき、出演することが決定しました。私は、歌手をやっていますが、役者もやるようになり、もっともっと自信をつけたいと思ったので、鴻上先生のワークショップに参加したりしました。先生のような人です。そのような方からお声をかけていただいたので、貢献できるように一生懸命やろうと思います。この作品には、自分に足らないところがある人、なりたい自分と今の自分が違う人たちが出てきます。そういったことに悩んでいる人には、突き刺さるセリフがあると思います。劇中では、私は歌も歌います。そして、いろんな音楽も使われますから、今から楽しみです。是非皆さん、劇場に遊びに来てください。

【片桐仁のコメント】
鴻上さんの舞台には、初めて出演します。鴻上さんの本は、これまで何冊も読ませていただき、演劇の先生のような方と思っています。その鴻上さんに呼んでいただいたことを、とても光栄に思っています。鴻上さんからは、「見た人が感情移入できる役です。」と言われましたので、そうなるように日々精進します。皆さんも日々精進してください(笑)。劇場でお会いしましょう!