いよいよ11月8日~9日に、鈴鹿サーキットで開催される全日本選手権スーパーフォーミュラ第7戦鈴鹿。2014年シーズンの最終戦であり、今季チャンピオンが決するレースとなるが、チャンピオン争いの状況を整理しておこう。
今季、ダラーラ製の新シャシーSF14が導入され、トヨタ、ホンダの新エンジンにより白熱したレースが展開されているスーパーフォーミュラ。参戦ドライバーも絶賛するフォーミュラらしいクイック&ライトな特性をもち、コーナリングスピードではF1をも上回ることが先日のF1日本グランプリでも実証された。
そんなスーパーフォーミュラの2014年シーズンも、第7戦鈴鹿でいよいよ大詰め。このレースは今季、『JAF鈴鹿グランプリ』というタイトルもかけられ、大いに注目と言える。もちろん、チャンピオンもこのレースで決まることになる。
2014年シーズンのタイトル争いについては、第6戦SUGOを終えた時点で可能性を残しているのは7人。現在の獲得ポイントは以下のとおりだ。ちなみに、アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM'S)とロイック・デュバル(KYGNUS SUNOCO)は1戦ずつ欠場してのこの順位だ。
中嶋一貴(PETRONAS TOM'S):33ポイント
ジョアオ-パオロ・デ・オリベイラ(LENOVO TEAM IMPUL):29ポイント
アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM'S):26.5ポイント
ロイック・デュバル(KYGNUS SUNOCO):26.5ポイント
石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING):23ポイント
ジェームス・ロシター(KONDO RACING):20.5ポイント
国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING):17ポイント
ただ、スーパーフォーミュラの場合難しいのが、最終戦がここ数年2レース制になっていること。1大会1レースの場合は、優勝すれば10ポイントを獲得でき、ポールポジションを獲得すると1ポイントを獲得できるため11ポイントが最大で獲得できる。
しかし、1大会2レース制の場合、優勝はそれぞれ5ポイント(以降8位までは1大会1レースの半分のポイント)獲得でき、ポールポジションは2レース分あるので、2ポイントを獲得できる。さらにこの鈴鹿のみ第1/第2レースの勝者には通常ポイントとは別に3ポイントが与えられ、最大で18ポイントを鈴鹿で稼ぐことができるのだ。
現在ランキング7位の国本の場合、逆転チャンピオンのためには一貴が2レースとも無得点だったとしても、2レースで16ポイントが必要。もちろん一貴が最も有利な状況で最終戦を迎えるが、上位陣は点差も少なく、今年のチャンピオン争いは激戦と言える。
昨シーズンは、WEC世界耐久選手権への参戦を優先したロッテラーとデュバルが最終戦に出場できず、山本尚貴(TEAM無限)が大逆転でチャンピオンを獲得したが、今季は全員が最終戦に揃う。得点が動くのは、予選Q1とQ3、そして日曜のレース1、レース2。今季序盤で苦しんだホンダ勢はタイトル争いに残っていないが、ここ数戦の速さを考えると、予選からランキング上位陣にとっては“やっかいな存在”になるだろう。
土日を終えて、最後にシリーズチャンピオンに与えられるビッグトロフィーを掲げるのは誰だろうか。