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F1メカアップデート:強さは細部から、メルセデスの新ディフューザー

2014年10月20日 17:30  AUTOSPORT web

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すでにレッドブルが試しているアイデアを取り入れたメルセデスの新型ディフューザー。彼らの速さを支えているのはパワーユニットだけではない
新しいパワーユニットで争われている2014年シーズンは、依然メルセデス勢が優位のまま進んでいる。初開催のロシア・ソチではメルセデスワークスのふたりに加え、ウイリアムズのバルテリ・ボッタスが3位に入り表彰台を独占。さらにマクラーレン勢が続き、トップ5までをメルセデス・パワーユニットが占めた。

 しかし、メルセデスの強さがパワーユニットだけにあるのではないことは、ウイリアムズやマクラーレンを寄せつけない速さが本家メルセデスにあることでもわかる。ひとつ例を挙げれば、彼らはロシアGPにまったく新しいコンセプトのディフューザーを持ち込んでいた。

 これまでメルセデスは、エンジンのスターター用に開けていた穴をディフューザーの出口のひとつとして利用していたが、新しいディフューザーはこの穴をスターターが入るだけの必要最小限の大きさに留めた。その代わり、ディフューザー後端の跳ね上がり角度を大きくとり、跳ね上がり始めの部分に小さな突起物を複数装着している。これは、すでにレッドブルがトライしているアイデアで、空気の流れがディフューザーから剥離して乱流になることを防ぐ効果がある。

 こうした細部にわたる車体側の改良も、メルセデスがロシアGPでコンストラクターズ選手権を獲得した要因と言えるだろう。

(尾張正博)