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ELMS最終戦:SLRがLMP2初優勝。王座獲得はアルピーヌ

2014年10月20日 15:30  AUTOSPORT web

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ELMS最終戦エストリルのスタートシーン。トラブルフリーで走りきったセバスチャン・ローブ・レーシングがLMP2クラスでの初勝利を挙げた。
ヨーロピアン・ル・マン・シリーズ(ELMS)は19日、エストリル・サーキットで今季最終戦となる第5戦の決勝レースが開催され、セバスチャン・ローブ・レーシング(SLR)のビンセント・カピラール/ジミー・エリクソン組24号車オレカ03R・ニッサンが初優勝を飾った。チャンピオンシップでは、5位に入ったシグナテック・アルピーヌが2年連続のチャンピオンを獲得している。

 シリーズのトップカテゴリーとなるLMP2クラスをはじめ、LM-GTEクラス、そしてGTCクラスの3クラスともに、王座争いが最終戦まで持ち越される形となった今季のELMS。予選では、JOTAスポーツの38号車ザイテックZ11SN・ニッサンがポールポジションを獲得。ティリエ・バイ・TDSレーシングの46号車リジェJS P2・ニッサンが2番手に続き、シグナテック・アルピーヌの36号車アルピーヌA450b・ニッサンが3番手を獲得した。

 6番手から4時間の決勝レースに臨んだSLRの24号車オレカは、ライバル勢がトラブルやペナルティで後退するなか、トラブルフリーで走行。レース終盤に首位を確保すると、そのままトップでチェッカーを受け、チームにLMP2クラスでの初勝利をもたらした。

 一方、ポールポジションからスタートした38号車ザイテックは序盤から首位をキープするが、スタートから1時間というところで36号車アルピーヌにポジションを奪われることに。その後のレースをリードしていった36号車アルピーヌだったが、ピットストップの際の作業人数に違反があったとしてストップ&ゴー・ペナルティを課されると、そのペナルティを消化した際にも違反があったとして今度は3分間のピットストップペナルティを受け、首位争いからは脱落する。

 また、38号車ザイテックも、LM-GTEクラスの55号車フェラーリ458イタリアとの接触があったほか、ブレーキトラブルも発生。勢いを失う形となり、ニューブラッド・バイ・モランド・レーシングの43号車モーガン・ジャッドに続く3位でレースを終えた。4位にレース・パフォーマンスの34号車オレカ03・ジャッドが入り、36号車アルピーヌは5位でフィニッシュ。

 シグナテック・アルピーヌはチャンピオンシップでのリードを守りきり、ドライバーズタイトル(ポール-リープ・チャティン/ネルソン・パンチティアシ/オリバー・ウェッブ)、そしてチームタイトルを獲得。2年連続の戴冠を果たすこととなった。

 LM-GTEクラスでは、SMPレーシングのアンドレア・ベルトリーニ/ビクター・シェイタル/セルゲイ・ズロービン組72号車フェラーリが優勝。一方、ランキングリーダーとしてこのレースに臨んだAFコルセの55号車フェラーリは、LMP2の38号車ザイテックとの接触などにより大きく遅れを取りクラス11位でフィニッシュ。これにより、72号車フェラーリがレース前の21ポイント差をひっくり返しての逆転王座を獲得することとなった。

 GTCクラスでは、このレースがELMSデビュー戦となったマルクVDSの87号車BMW Z4 GT3が優勝。2位はフォーミュラ・レーシングの60号車フェラーリ458イタリアGT3、そして3位にSMPの73号車フェラーリが3位がつけてクラス王座を獲得。SMPはLM-GTEとGTCでのダブルタイトルを獲得することとなった。