マルシャF1チームは、ジュール・ビアンキのクラッシュに関して事実ではない報道がなされているとして、怒りを表すと共に、その報道が事実無根であるという釈明を行った。
ビアンキは日本GP決勝終盤にクラッシュし、頭部に重傷を負い、現在も三重県内の病院で集中治療を受けている。
15日、マルシャが発表した声明によると、その虚偽の報道とは、ビアンキがダブルイエローフラッグの区間で減速しなかったとの報道、またチームがペースを上げるよう彼に指示したとの報道であり、チームはこれに対して強い怒りを表した。
「マルシャF1チームはこのような疑惑にショックを受け、怒りを覚えている」と声明には記されている。
「ドライバーが深刻な状態で入院している時であり、チームにとっての最優先事項はジュールとご家族のことを考えることだ。そういう時期に、ジュールの事故に関するひどいうわさと誤りに対し返答しなければならないことに心を痛めている」
「(しかし)これらの疑惑は完全に誤りであるため、釈明せざるを得ない」
ビアンキが減速していなかったという報道に関しては、ロシアGPでF1レースディレクター、チャーリー・ホワイティングがそれを打ち消す発言をしており、チームもそれを挙げて否定した。
ホワイティングは、ビアンキが具体的にどれだけペースを落としていたかについては触れていないものの、「我々がデータで確認したところ、彼が減速していたのは確かだ。そう申し上げれば十分だろう」と述べている。
チームがビアンキにプッシュするよう指示したのではないかという報道については、チームは無線通信のデータはすべてFIAに提出済みであると述べている。
「ジュールとチームの間のすべての無線通信のオーディオコピー、それを文字にしたものをFIAに提出した」とチームの声明には記されている。
「通信記録およびそれを書き起こしたデータにおいて、ジュールの事故が起こる前にチームが彼にもっと速く走るよう促したり、そうすべきだとほのめかしたりした事実がないことは明らかである」