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荒木経惟個展、被災者への祈り込めた新作&官能的な花の作品『PARADISE』を展示

2014年10月14日 20:10  CINRA.NET

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『PARADISE』2014
荒木経惟の個展『荒木経惟 往生写集-東ノ空・PARADISE』が、10月22日から東京・銀座の資生堂ギャラリーで開催される。

平安時代の僧侶・源信の仏教書『往生要集』に着想を得た荒木の造語を冠した『往生写集』展は、豊田市美術館、新潟市美術館、資生堂ギャラリーによる合同企画展。前立腺がんの発症と摘出手術、愛猫チロの死や東日本大震災などの経験から、荒木が自らの「往生」を意識するようになったことを機に企画されたという。これまでに豊田市美術館では『往生写集―顔・空景・道』展、新潟市美術館では『往生写集-愛ノ旅』展が開催され、資生堂ギャラリーが最終開催地となる。

『荒木経惟 往生写集-東ノ空・PARADISE』展では、「死」から「再生」に向かう荒木の現在の心境を捉えた作品を中心に展示。最新作『東ノ空』は、東日本大震災の被災者への鎮魂と被災地の復興を祈りながら、荒木が毎朝自宅の屋上から撮り続けているという作品となる。『PARADISE』は、「花は死の一歩手前が最も官能的」と語る荒木が、朽ちかけた花の姿を人の生命にたとえて撮影した作品だ。さらに、同展のために今夏に撮り下ろされた作品『銀座』も展示される。

また、12月6日には同展と資生堂のトークプログラム『BinoBa』の連動企画として、荒木と作家・藤野可織の対談イベントを開催。同イベントではファシリテーターを名久井直子、音楽を青葉市子が担当する。さらに、10月7日からは、『花椿』で連載中の穂村弘による対談記事「Talk」に登場したゲストが被写体となる荒木の写真展が、資生堂銀座ビル2階で行われる。