WEC世界耐久選手権は10日、富士スピードウェイで2014年のカレンダーについて発表した。来季も全8戦で争われる予定で、富士でのレースは第6戦として10月11日に開催。サンパウロ戦がなくなり、代わってニュルブルクリンクでのレースがスケジュールされている。
ACOフランス西部自動車クラブとFIA国際自動車連盟が協力し、2012年から世界選手権として開催されているWEC世界耐久選手権は、2014年が3シーズン目。来季は4シーズン目として開催される。これまで、シリーズは第3戦に位置するル・マン24時間を中心にヨーロッパから南米ブラジル、北米、アジアと、自動車メーカーがマーケットといて重視するエリアで全8戦が開催されてきた。
トヨタ、アウディ、ポルシェに加えてニッサンがLMP1クラスに参入し、さらに盛り上がりをみせる来季に向けて、WECのジェラール・ヌーブは「このカレンダーは継続性と安定性を指し示すものだ」と語る。全8戦というカレンダーは変わらず、サンパウロに代わってニュルブルクリンクだけが加わるという日程となった。
このサンパウロ戦についてWECでは、サーキット内のピットビルの改装工事のため、本来予定していた8月に間に合うことができず2015年は外れ、ニュルブルクリンクで開催。2016年にサンパウロ戦は復活する予定だとしている。一方で、アウディとポルシェにとってニュルでの開催は、WECで初めての“母国レース”となる。
「ニュルブルクリンクを訪れること、そしてFIA WECを初めてアウディとポルシェにとって母国であるドイツで開催することになり、大いに興奮している。ニュルブルクリンクは長い耐久レースの歴史があり、FIA WECのモダンなパドックと、50回の開催を誇るニュル1000kmの歴史あるパドックが融合することになるだろう。また、このカレンダーにより“夏休み”が減り、月に一度のペースでレースが開催されることになる」とヌーブ。
来季もポールリカールでのテストデーを経て、第1戦シルバーストン、第2戦スパとヨーロッパでのラウンドが続き、第3戦ル・マン24時間のテストデー、本戦と開催。8月末に初開催のニュルと続き、9月にはオースティンへ。ここはユナイテッド・スポーツカーと併催になる。その後はアジアでの開催となり、富士、上海、バーレーンと転戦することになる。
なお、国内レースとのバッティングについては、現在暫定ながらスーパーGTが第2戦スパ、ル・マン24時間テストデー、第4戦ニュルブルクリンクが重なっている。また、スーパーフォーミュラについては第1戦鈴鹿が重なっている。