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『赤瀬川原平の芸術原論』展に作品や資料500点超、約50年におよぶ創作活動を辿る

2014年10月08日 22:10  CINRA.NET

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赤瀬川原平『復讐の形態学(殺す前に相手をよく見る)』1963年 名古屋市美術館蔵
『赤瀬川原平の芸術原論 1960年代から現在まで』が、10月28日から千葉市美術館で開催される。

1937年生まれの赤瀬川は、1960年に篠原有司男、吉村益信、荒川修作らの結成した「ネオ・ダダイズム・オルガナイザーズ」に参加し、1963年には中西夏之、高松次郎と「ハイレッド・センター」の活動を開始。同時期に制作していた作品『模型千円札』が通貨及証券模造取締法違反に問われたことによる裁判「千円札裁判」などで、現代美術の枠を越えて注目を集めた。さらに漫画家、イラストレーター、小説家、エッセイストとしても知られるほか、街中で発見した奇妙な物件を写真で記録する「超芸術トマソン」「路上観察学会」「ライカ同盟」といった活動を展開している。

同展は、多岐に渡る創作活動の中で、観察眼や思考力を駆使して日常を新鮮な作品に変化させる赤瀬川の、約50年におよぶ表現を振り返る回顧展。「ハイレッド・センター」での活動や「千円札裁判」に関連した資料や記録写真、70年代に制作した漫画やイラストレーションの原画、80年代の「路上観察学会」や「トマソン」の関連資料など500点を超える作品や資料が展示される。さらに、土方巽、唐十郎、足立正生、オノ・ヨーコ、瀧口修造、林静一、つげ義春、永山則夫、中平卓馬、鈴木志郎康らとの交友を示す作品資料を通して、当時の文化的状況の一部が紹介される。

また関連イベントとして、藤森照信、秋山祐徳太子、松田哲夫による『路上観察学会VSライカ同盟』、南伸坊、久住昌之、松田哲夫による『原平さんは弟子の七光り』、田名網敬一、谷川晃一、山下裕二による『ハイレッド・センター、内科画廊とその周辺』といったトークショーを開催。イベントによって参加申込の締め切り日が異なるので、参加希望者はオフィシャルサイトをチェックしよう。