アウトモビリ・ランボルギーニは6日、2015年にFIA-GT3カテゴリー向けに『ランボルギーニ・ウラカンGT3』を実戦デビューさせ、2016年に北米、アジア向けのマーケットに投入すると明らかにし、バレルンガで最初の実走テストを行ったと発表した。
ブランパンGT3シリーズやスーパーGT300クラス等、世界中のモータースポーツシーンで活用されている市販レーシングカーのFIA-GT3規格は、コストキャップが定められ多くのユーザーを抱えており、自動車メーカー、もしくはメーカーから委託を受けたチューナーにより多くのGT3カーが販売されている。
ランボルギーニでは、ガイヤルドをベースとしたマシンがドイツのライター・エンジニアリングやイタリアのスカドラ・コルセを通じてリリースされており、スーパーGTでもガイヤルドGT3 FL2がJLOCから参戦している。しかしガイヤルドはすでに生産が終了しており、後継機であるウラカンをベースとして、すでにワンメイクレース用のウラカンLP620-2・スーパートロフェオが発表されていた。
このウラカンGT3は、ランボルギーニが完全に自社で製作することになる初のGT3カーであり、ウラカンLP620-2・スーパートロフェオ同様に、レーシングカーコンストラクターであるダラーラ・アウトモビリが協力して製作される。
ウラカンGT3は、まだ迷彩柄に彩られたマシンの一部しか画像が公開されていないものの、イタリアのバレルンガで初のトラックテストを行ったという。ステアリングを握ったのはスカドラ・コルセの公式テストドライバーで、GT300のテスト経験ももつエイドリアン・ザウグと、ファビオ・バビーニのふたりだ。
今後、ウラカンGT3は2015年にスパ24時間をはじめとするブランパン耐久シリーズに参戦。16年には北米やアジアのマーケットにも投入される予定だという。
「今回のウラカンGT3の初テスト走行には大変満足している。来たるシーズンに備えてまだ多くの課題を残してはいるものの、今回のパフォーマンス、およびテストの結果を見る限り非常に期待が持てる。国際的なGT3シリーズの中で見劣りしないだけでなく、他を凌ぐ存在となるに違いないだろう」とプロジェクトを監督するジョルジオ・サンナはコメントを残した。