北海道大学の男子学生(26)が中東の過激派組織「イスラム国」に戦闘員として加わろうとして警視庁公安部に事情聴取を受けた件で、男子学生が「就職活動がうまくいかなかったため」などと話しているという。
男子学生にはイスラム社会への興味や知識はなく、単にシューカツの失敗で自暴自棄になってしまったのかもしれない。ネットには男子学生への批判とともに、就職活動の成功があまりに重視されすぎている日本社会への疑問の声も見られる。
「世界有数の平和な日本」から出たかったのか
日本テレビが運営する日テレ24は、ジャーナリストの常岡浩介氏が今年8月に男子学生らへ取材したことを紹介している。このなかで男子学生は、
「僕は日本の中で流通しているフィクションにすごいイヤな気持ちをもっていて、別個のフィクションの中に行けば、また違う発見があるのかなと」
と答えたといい、常岡氏も「現実逃避」の印象を受けたようだ。この男子学生はツイッターにも、こんな現実感のない投稿をしていた。
「死にたいにゃんinイスラーム国」
「イスラーム国の高収入求人」
「イスラーム国に鬱病は居ない。甘えるな」
ネットには、なぜわざわざ苛酷な中東に行くのか理解できないとして、「この世界有数の平和な日本が住みづらく、日本を諦めたのかね。アホだね」などと突き放す声が多い。
「結局、自分を取り巻く環境に失望している者は、違う価値観に魅力を感じるわけで。 オウム真理教の時と同じパターン」
という書きこみもあった。その一方で、男子学生をそこまで追い詰めた日本の就活システムへの疑問も。慶大SFC研究所上席所員(訪問)の渡辺真由子氏はツイッターに、
「人生に敗北感を抱き、『大きな力』に憧れたのだろうか。就活に失敗したら終わり、という日本社会の価値観も一因かもしれない」
と、やや同情を含んだつぶやきを投稿している。
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