秋も深くなってきました。皆様いかがお過ごしでしょうか。10年くらい前より日本の大手メーカーから、インターネットに接続できる冷蔵庫や洗濯乾燥機、オーブンレンジなどが「新しい家電のカタチ!」として売り出されております。
「いんたーねっと」との接続をメインに売り出した初期の家電製品は、話題のみで終わるものも多かったなあと記憶しています。ところが最近「モノのインターネット(Internet of Things、IoT)」という概念が新しいもののように提言された結果、家電製品だけでなく、自動車や医療機器などありとあらゆるものをネットに接続する構想、そして製品化の動きが再び活発になっております。(文:光明隠歌)
コミュ障上司がまた仕事を放り投げて帰ってきた
このIoTという流れ、音楽やオーディオ業界にも広まっております。電子楽器やオーディオ機器をネットに接続し、ネット上の情報を利用するという流れも盛んになっているからです。「訪問PCサポート」の仕事でも、こういったものの対応依頼をときどきお受けいたします。先日も、親会社からこんな電話がありました。
「Zさん担当のところで、ネットにつながらないってヘルプきたけど聞いてます? なんか、パソコンはつながったんだけど、楽器がつながらないって」
そういえば、我が家にある電子オルガンも、ネットにつなげれば、楽譜とか、音色やリズムデータなどのレジストデータをダウンロードできたなあと、ぼんやり考えてました。今、そういう時代なんですよね。
「そう。無線LANでつなげるらしいんだけど、Zさんできなくて。そのまま放り出して帰って来たらしく、クレームになってねえ」
……はあ。またですか。Z氏とは、以前も書いたコミュ障の上司のこと。とりあえずできないのは仕方ないんですけど、ちゃんと報告しようよ。いいおっさんなんだからさあ。というわけで、お客様に謝罪した上での対応をすることになりました。
一応行く前にZ氏にどういう状態なのか尋ねましたが、「あれ、意味わからん」という意味わからんことを言われてしまい、現地に行かないと何が意味わからんのかさっぱりわからない状態で赴く羽目になりました。
お客様宅に到着し、お詫びをしたのち現場を確認したところ、「PCはZ氏がつなげてくれたが、電子オルガンだけダメ」だということが分かりました。
設定画面がちょっと英語になっただけじゃん!
「無線子機の故障かなあ……?」と思い、電子オルガンの設定画面を出して見ると、どうやら無線子機とルータはつながっているっぽい。
そこで、英語表記ながら見覚えのあるレイアウトの設定画面を表示させて、ちょこちょこ操作してみると、ネット上にある楽譜ダウンロードサイトを電子オルガンに表示させることができ、これで作業完了となりました。
仕事としてはこれで解決。お客様も大喜びでクレーム処理としては問題ないのですが……。
「で、原因なんだったんですか?」
仕事を取り次いでくれた親会社の人に聞かれて、少し困ってしまいました。というのも、電子オルガンの設定画面は、いつも見慣れてる日本語が英語になっただけで、手順はいつもどおり。別になんてことないよくある作業だったのです。しかし、それをそのまま言うと、Z氏の顔が立ちません。
Z氏のように、全然英語ができないわけではないんだけれど、見慣れた日本語画面と違っていると、まったく応用が利かなくて「意味わからん」と帰ってきてしまう人がたまにいるのですよね。そんなことでは、IoT時代についていけないぞ!(違)
親会社には「ちょっと設定画面がわかりにくくて……」とお茶を濁しておきましたが、なぜこういうコミュ障上司のフォローをしないといけないのか、小一時間問い詰めたい欲求にかられたのでした。
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