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ビアンキの両親、フランスから今晩来日予定

2014年10月06日 18:00  AUTOSPORT web

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ビアンキが入院する病院前でレポートするメディア
日本GPから一夜明けた三重県は、早朝に台風が通過したこともあって、午前9時には青空が広がる台風一過の天候となった。

 ジュール・ビアンキが緊急搬送された三重県内の総合病院には、月曜日になっても数名のメディアが残って取材を続けていた。そのうちのひとり、フランスでF1の放映を行っている「CANAL+」のコメンテーターを務めるジュリアン・フェブローは語る。

「レース後、日曜日の夜に私が病院に駆けつけた時には、すでにマルシャのチーム代表を務めるジョン・ブースやマネージングディレクターのグレーム・ロードンらチームスタッフが数名駆けつけていた。もちろん、ジュールのフィジオ(理学療法士)であるアンドレアの姿もあった。ドライバーはパストール(マルドナド)とフェリペ(マッサ)を見たが、フェルナンド(アロンソ)も来ていたと聞いている」

 フェブローは名前を挙げなかったが、ビアンキのマネージャーを務めているニコラス・トッドも駆けつけていたのは間違いない。なぜなら、マルドナドもマッサも、マネージャーはトッドだからである。

 マルシャ関係者とF1ドライバー以外も、日曜日の夜に病院を訪れていた者がいる。それはフェラーリのスタッフだ。なぜならビアンキは、フェラーリのドライバー育成システムである「フェラーリ・ドライバー・アカデミー」の初代ドライバーでもあるからだ。その関係もあり、今春チーム代表になったマルコ・マティアッチもフェラーリの広報とともに病院を訪問したという。また、マッサとともにフェラーリ時代にビアンキと親交があった現在ウイリアムズでエンジニアを務めるロブ・スメドレーも見舞いに駆けつけていたという。

 しかし、それだけの情報を持っているCANAL+のフェブローですら、FIAが発表して以降、新しい情報は得ていないようだ。

「日曜日は深夜まで病院で待機していた。でも、今夜はもう発表はないというし、病院は日曜日は一般の受付は行っておらず救急窓口しか空いていなかったため、風雨が強くなり始めた月曜日の午前2時すぎにホテルへ帰った。そして今朝、台風が通り過ぎてからまたここに来ているけど、まだ何も発表はない。ただ今日は開院しているので、ビアンキの容態ではなく、あくまで病院の医療体制についての説明なら行ってもいいと言っているので、今はそれを待っているところだ」

 フェブローによれば現在、フランスのニースにあるビアンキの実家から両親が飛行機で日本に向かっているという。病院に到着するのは月曜日の夜になるということだが、「ビアンキの容態に関する新しい情報は両親の了解を得た後、マルシアが発表する今夜以降になるだろう」という。

 したがって、本来月曜日にロシアへ向けて出発するはずだった多くのフランス人メディアは今、四日市でビアンキの回復を祈るような気持ちで待ち続けている。
(尾張正博)