日曜日の鈴鹿は、予報通り早朝から雨が降り出し、一時的に雨脚が強くなるあいにくの天候となった。
しかし、大型で非常に強い台風18号は時速15kmと非常にゆっくりとしたペースで移動しているため、日本GPのレーススタートとなる午後3時には、奄美地方の北東上の海上にとどまり、レース中に鈴鹿サーキットを直撃することはほんどなくなった。そのため、レースは予定通り午後3時にスタートが切られることが、日曜日の朝、再確認されている。
そのほかのイベントに関しても、天候によっては中止となる可能性があるものの、日曜日の朝の時点で中止が決定しているイベント(※)はいまのところない。非公式ながら「F1のイベントを管理しているFOM(フォーミュラ・ワン・マネージメント)は、予定通りドライバーズパレードを行うことを発表した」という情報もある。
なお、午前11時から開始される予定となっていたスーパーFJの決勝レースは全車ウエットタイヤを装着してはいるものの、スタンディングスタートで開始され、8周のレースを無事に終了している。
また、この雨にも関わらず、鈴鹿サーキットの関係者用入場門には朝早くから多くのファンが詰めかけ、レース前から盛り上がりを見せている。ちなみに日本GP恒例の前夜祭には1万人以上が詰めかけ、ナイジェル・マンセル、佐藤琢磨、小林可夢偉らが参加したトークショーを堪能していた。
予定通りレースのスタートが行われそうだが、レース後の移動は変更を迫らせそうだ。というのも、台風は10月6日、月曜日の朝から昼頃にかけて、強い勢力を保ち、近畿から関東の太平洋側にかなり接近し、上陸のおそれもあるからだ。しかも、次戦初開催となるロシアGPは日本GPの直後に2週連続での開催となっているため、F1関係者たちにのんびりしている余裕がないからだ。
そのため、チームによっては月曜日午前中に移動するスケジュールを変更して、台風が上陸する前の5日の夜中に鈴鹿を脱出し、大阪、名古屋、東京に移動を考えているところもある。
果たして、台風18号にともなう雨は、日本GPにどんな影響を及ぼすのか。決勝レースを前に鈴鹿サーキットのパドックは、いつもとは違う緊張感が漂っている。
※鈴鹿サーキットは、本日13時から実施を予定していた佐藤琢磨とナイジェル・マンセルによるレジェンドF1デモンストレーションランを“雨天の為”、中止すると発表した。
(尾張正博)