スーパーGT第7戦は5日、タイのチャーン・インターナショナル・サーキットで決勝日を迎え、午前9時50分から30分間のフリー走行が行われた。GT500クラスではDENSO KOBELCO SARD RC Fがベストタイムをマーク。GT300クラスではポールポジションのi-MOBILE AASがベストタイムとなった。
金曜からの走行を経て、いよいよ迎えたスーパーGT第7戦タイの決勝日。朝から雲がやや多く気温はそこまで上昇してはいないものの、東南アジアらしい気候の下で、9時50分から決勝日朝のフリー走行を迎えた。
コースオープンとともに多くのマシンが周回を重ねていくが、前日から多くのドライバーが語っていたとおりコース上はダスティで、ラインを外しづらい状況。決勝レースを見据えたロングランを各車が行っていくが、インフィールドセクションに入るとGT500クラスはGT300クラスを思うように抜けないシーンが相次ぐ。周によってかなりラップタイムが異なり、決勝レースに向けた難しさを感じさせた。
また、高速のターン5からターン6にかけて、イン側の縁石が低く土が出やすいターン8はスピンやコースアウトがこのセッションでも相次ぐ。OGT Panasonic PRIUSやTWS LM corsa BMW Z4がターン8でコースアウトしたほか、開始13分にはターン5でPETRONAS TOM'S RC Fとワイルドカード参戦のarto MC86が相次いでスピン。黄旗2本振動となった。セッション終盤にもARTA NSX CONCEPT-GTがビタントニオ・リウッツィのドライブ中にターン8でコースアウト。スピンを喫している。
GT500クラスでは、チェッカー間際にタイムを上げたDENSO KOBELCO SARD RC Fがこのセッションのベストタイムをマーク。セッション後半にタイムを上げたD'station ADVAN GT-Rが2番手となった。ヨコハマ勢はGT500の使用ドライバーがいずれも好感触を語っており、今回上位につけている。燃料リストリクター流量規制がかかっているKeePer TOM'S RC Fが3番手となった。
とは言え、GT500クラスの上位陣のタイム差は非常に僅差。ダスティなためラインを外すのが難しく、前日の時点で多くのドライバーが「GT300クラスを抜くタイミングを使ってGT500をかわすしかないかも」と語っている。また、接触も多そうだという。
GT300クラスは、ポールポジションの地元チーム、アイモバイル-AASのポルシェがトップタイムをマーク。GT300の経験が豊富なアレキサンドレ・インペラトーリはもとより、ポルシェカレラカップ・アジアやマレーシアのメルデカ・ミレニアム等で経験を積んだタイ人ドライバー、ブティコン・インタラプワサクも好タイムをマークしている。また、タイヤは海外のGT3レース用のものでで耐久性も高い様子。決勝でも面白い存在となりそうだ。
GT300クラスの2番手はタイトル争いを展開するStudie BMW Z4が続き、前日まさかの最低地上高違反のペナルティをとられてしまったSUBARU BRZ R&D SPORTが3番手となった。B-MAX NDDP GT-Rが4番手、TWS LM corsa BMW Z4が5番手というタイムとなった。前日トラブルに見舞われたarto MC86も、夜半まで続いた作業の末、このセッションでは無事走行を果たした。
注目の決勝レースは、現地時間の15時(日本時間17時)スタート予定。66周で争われる。