スーパーGT第7戦タイは4日、予選日を迎え現地時間の午前10時から公式練習がスタートした。2時間のセッションではコースアウトが相次いだが、カルソニックIMPUL GT-Rがトップタイムをマーク。GT-R勢がワン・ツーとなった。GT300クラスは、地元のアイモバイル-AASのポルシェがトップタイムをマークしている。
いよいよ予選日を迎えたチャーン・インターナショナル・サーキットでのスーパーGT第7戦タイの予選日。朝から晴天に恵まれ、各コーナースタンドには多くの観衆が訪れ、現地時間午前10時からの公式練習を見守った。
前日の金曜日15時から2時間のフリー走行が行われたとは言え、路面ができあがっている状態とは言いがたく、前日も各ドライバーが話していたとおりアウト側は非常にダスティ。走り出しから特にインフィールド区間で、GT500車両に前を譲ろうとしたGT300マシンがコースアウトする場面も多く見られた。また、ターン5を中心にGT500クラスでもコースアウトする車両が多く見られたが、一様にランオフエリアの広さに助けられ、大きなクラッシュなくセッションは進んでいく。
前日にはタイヤが厳しいという声も多く聞かれ、それに対する評価も進められるこのセッションだが、序盤GT500クラスは1分30秒台から着々とタイムが削られ、上位陣は1分26秒台へ。ただ、そんな中序盤からウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GTがピットに戻ってしまい、トラブルが起きたか修復作業が行われるシーンが見られた。また、KEIHIN NSX CONCEPT-GTも、金石年弘の走行中に右リヤカウルを大きく破損している。
このKEIHINのパーツかどうかは不明だが、開始から31分というところでターン5にパーツが落下しているとして、赤旗が提示された。セッションはパーツ回収の後、10時36分に再開されるが、NSX陣営は2台が走行時間を削られることになってしまった。
赤旗再開後、ウイダーはマシンの修復も完了し再コースイン。タイムも少しずつ向上していくが、まず1分25秒台に入れてきたのは松浦孝亮駆るARTA NSX CONCEPT-GT。前日のようにニッサンGT-R、ホンダNSXコンセプト-GT、レクサスRC Fの三車の勢力が分かれるような状況にはなっていかなかった。
セッションはちょうど開始から1時間というところで、ピットロード出口でコースインしようとしたARTA CR-Z GTがストップを喫したため2回目の赤旗中断となる。ARTA CR-Z GTはピットまでクルーの手により押し戻された。
2回目の赤旗が11時6分に解除され、ストップしたARTA CR-Z GTもこのタイミングで再びコースイン。その後もセッションが続いていくが、開始1時間10分過ぎに、ターン4に差しかかったENEOS SUSTINA RC Fのリヤから白煙が上がり、FRO車両に牽引されピットに戻った。なお、KEIHIN NSX CONCEPT-GTはセッション後半にはコースに戻っている。
11時40分からは、GT300クラスの専有走行がスタート。このセッション開始とともに、アレキサンドレ・インペラトーリがドライブした、地元アイモバイル-AASの99号車ポルシェが一気にタイムアップ。タイミングモニターのトップに躍り出る。
その後、多くのGT300マシンがタイムアップを目指そうとするも、ターン8イン側のライン上に土が出ており、タイムアップはならず。前日のフリー走行に続き、地元チームが快走をみせこのセッションのトップタイムをマークした。2番手にはSUBARU BRZ R&D SPORTが続き、こちらも前日に続きミシュラン勢のワン・ツーとなっている。
続くGT500クラスの専有走行だが、直前にグリーンテック SLS AMG GT3がターン11付近でストップしており、序盤はFROの走行があったためタイムは終盤伸びていく。ただ、ここでもダスティなせいか四輪脱輪するマシンが多く、KEIHIN NSX CONCEPT-GTは縁石をまたいだ際に再び右リヤカウルを破損。また、S Road MOLA GT-R、D'station ADVAN GT-Rと相次いでスピンを喫し、コース攻略の難しさを感じさせている。
最終的に、チェッカー間際にタイムを上げたカルソニックIMPUL GT-Rのタイムがこのセッションのトップに。D'station ADVAN GT-Rが続き、GT-R勢がワン・ツー。Epson NSX CONCEPT-GTが3番手、ARTA NSX CONCEPT-GTが4番手につけた。レクサス勢の最上位はPETRONAS TOM'S RC Fの5番手となっている。