写真家ヴィヴィアン・サッセンの日本初個展が、10月4日から東京・東雲のG/P + g3/ galleryと、恵比寿のG/P galleryで開催される。
オランダ・アムステルダム出身のヴィヴィアン・サッセンは、1972年生まれの女性写真家。2000年頃からファッションフォトグラファーとして活動を始め、『Purple』『Dazed & Confused』『POP magazine』といったファッション誌や、Miu Miu、ルイ・ヴィトンなどの広告の写真を手掛けて注目を集めた。また、幼少期を過ごした南アフリカを捉えた写真作品を、出版物や展覧会を通して精力的に発表している。2012年にはアムステルダムのハウス・マルセイユ写真美術館で回顧展が開催されたほか、今年はオランダ写真美術館で大規模個展『UMBRA』が行われた。
G/P + g3/ galleryでは、2013年の『第55回ヴェネチア・ビエンナーレ』で発表された作品『LEXICON』の全31点を展示。南アフリカで撮影した初期の作品から2013年に撮影した自作を、死や哀悼、親しい者と繋がることへの切望、孤独、畏怖といった人間の根源的な感情をテーマのもと、『第55回ヴェネチア・ビエンナーレ』のアーティスティックディレクターを務めたマッシミリアーノ・ジオーニと共に再編集した作品となる。
G/P galleryでは、最新作『PIKIN SLEE』のオリジナルプリントを展示。同作は、スリナムの奥地にある同名の村に滞在して撮影されたモノクロ写真を中心に構成されている。
また同展の開催にあわせて、写真集『LEXICON』を刊行。10月4日には、サッセンと後藤繁雄(G/P gallery)によるトークや、サッセンによる同書のサイン会が行われる。