日本GPに参戦する小林可夢偉が、FIAの金曜記者会見およびメディアのカコミ取材に出席した。
2年ぶりに出走する日本GP。可夢偉にとって鈴鹿は当初、特に特別なわけでもないグランプリだった。しかしF1に参戦するようになってから、その印象が代わり、昨日都内で行われた緊急記者会見で発言したような『特別な』グランプリに代わっていったという。
「そんなにたくさん走ったことがあるわけじゃないんですけど、何かしら良い結果が出ているので、特別なのかなと思います」
確かにF1の公式セッションに初登場したのも2009年の鈴鹿だし、表彰台に乗ったのも鈴鹿だ。
しかし、今年の鈴鹿は、正直厳しい戦いになると認める。
「目指すべきはポイントですが、非現実的だと思います。特にここ鈴鹿で何かを目指すのは、難しいかもしれません」
ただその分、今年は楽しんでレースに臨む。
「あるクルマでどこまで戦うことができるかということなので、いつもよりは楽にアプローチできています。楽しむことが大事だと、今年は特に思うので。一昨年はマシンがそこそこ走るというのは分かっていたので、限界をどう発揮するかをずっと考えていましたからね……」
直近のライバルはマルシャだが、そのマルシャとは今回も戦える可能性がありそうだ。
「もしかしたら戦えるかもしれない。ここの路面がグリップするので。グリップしない路面だったら戦えませんけどね。でも、正直やってみないと分からない」
まずは明日のフリー走行だが、FP1で可夢偉が乗るかどうかは、まだ連絡が来ていないという。
「たぶん付いているゼッケンが違ったので、僕のクルマを渡すことになるんだと思いますが……まだチーム代表が到着していないので、分からないんです。今回走ることについても、正式には何も聞いていません」
なお、欧州で報じられた“ケータハムF1チームの資材が競売に”という報道については、何も聞かされていないという。
「これもボスが来ていないので、何とも言えない……」
鈴鹿に駆けつける多くのファンに向けては、「天気が悪そうなので、ぜひカッパを持ってきてください。できる限りのことをやるとしか言えないけど、この週末をファンのみんなと楽しみたいと思います。ぜひ、一緒に楽しみましょう!」とメッセージを残してくれた。
可夢偉が“今できる限りのこと”は、正直あまり多くないかもしれない。しかし、ファンの声援が、彼を後押しすることになるはず。可夢偉の2014年日本GP、ぜひ注目して、そして応援していただきたい。