10月10日~12日に富士スピードウェイで開催されるWEC世界耐久選手権。LM-GTEアマクラスにエントリーしていた日本のチーム・タイサンだが、直前になってマシンにトラブルが見つかったため、直前の富士でのテストに間に合わないことから参戦を断念することになってしまった。
チーム・タイサンは、昨年フェラーリ458 GTEを入手しアジアン・ル・マン・シリーズに参戦。LM-GTEクラスチャンピオンを獲得し、今季はル・マン24時間にも挑戦。完走を果たしていた。来季に向けて、今季のWEC富士にも中野信治/飯田章/小泉洋史というトリオでエントリーしていた。
しかし、タイサンの千葉泰常代表によれば、出場に向け、イタリアにあるフェラーリ458 GTE/GT3の開発を担っているミケロット社でマシンはメンテナンスを受けていたが、ミケロットからエンジントラブルが見つかり、車両整備が9月26日のマシン発送に間に合わないと連絡があったという。
オイル圧が低下するトラブルだったというが、ル・マンの時点ではそのトラブルはなし。「まったく狐につままれたような話」と千葉代表は悔しがる。10月1日の飛行機での輸送は可能だったというが、富士でのテスト走行に向け、大会事務局が定めた期日に間に合わないため、参戦を見送ることになったという。
チーム・タイサンでは、今回の参戦に向け、フェラーリが認めた公式なプライベートチームの証である『RACING WITH FERRARI』のロゴの使用が可能となり、このロゴ入りのウェアを作成していたほか、すでにWEC第5戦の出場・車検料も振り込み済みだったが、返金はないという。
この状況に千葉代表は「まだ信じられない状況です」と悔しさを露わにした。チーム・タイサンでは、スーパーGT第7戦タイも欠場している状況だが、第8戦に向けては現在フェラーリ458 GT3の購入を目指し交渉を進めているという。