世界ラリークロス選手権第10戦は9月27日イタリアでのフランコルシャン・インターナショナル・サーキットで開幕。この日は、フリープラクティスに続き、ヒート1、ヒート2の走行が行われた。
今季4勝目をマークして選手権トップ、このイタリアで初代世界ラリークロスチャンピオンの座を決めるチャンスを握っているペター・ソルベルグ(シトロエンDS3)は、フリープラクティスでトップタイムをマーク。タイトル獲りへの滑り出しは順調かに見えた。
しかし、ヒート1の走行ではエンジンからオイル漏れが発生して後退、9位に留まる波乱が起きる。応急処置を施して臨んだヒート2もトラブル続きで10位。それでも、両ヒートを合わせて総合7位につけた。
「信じられないような一日を終えて7位につけられて、ほっとしている」とペター。「フリープラクティスの後、エンジンブロックにヒビが入ってオイルが漏れていたんだ。交換する時間はなかったから、ギアボックスを外してできる限りヒビを埋めた。第2ヒートでは、左リアダンパーが壊れて、パンクも。だからこの順位でフィニッシュできたのはラッキーだった」
「明日に向けて、これからエンジンとターボの交換を行う。ギアボックスとダンパーのことも考えなくてはならないし長い夜になりそうだけど、明日は仕切り直しだ。最高のチームだから、やりこなしてくれると自信を持っている」
前戦終了時点で、選手権首位のペターと、2位のトッピ・ヘイッキネン(フォルクスワーゲン・ポロ)との差は52ポイント。この差を60ポイント以上にまで広げることができれば、ペターの世界タイトルが決まる。そのヘイッキネンは第2ヒートを終えて4位。選手権3位のレイニス・ニッティス(フォード・フィエスタST)は5位と微妙な位置だ。
この日のトップは、併催のヨーロッパ・ラリークロス選手権にもノミネートしているヨハン・クリストファーソン(ポロ)。2位はヘニング・ソルベルグ(DS3)。母国戦にワイルドカード枠のスポット参戦で注目のジジ・ガリ(フィエスタST)はヒート1で8位と活躍。第2ヒートを終えて9位につけた。
イベントは27日に第3ヒート、第4ヒートを終えた後、現地時間15時から、総合順位のトップ12がセミファイナルを走行。その後、ラリークロスライトクラスのファイナルに続き、上位6台によるファイナルが行われる。