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F1サードカー推進の動きの中、ケータハムは「来季参戦目指す」

2014年09月23日 11:00  AUTOSPORT web

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2014年シンガポールGP 小林可夢偉(ケータハム)
F1商業面のボス、バーニー・エクレストンが、2015年にF1チーム数が大幅に減るかどうかにかかわらず、サードカー導入を検討すべきであると発言した。

 現在、ケータハム、マルシャ、ロータス、ザウバーが特に財政的に苦しい状況にあると考えられている。エクレストンはこの夏、小規模チームが苦労しながら参戦し続けるよりも人気のあるチームが3台走らせる方が理にかなっていると発言した。

 9月初めにウイリアムズの元CEOであるアダム・パーが、Twitterで「今の形のF1は今年が最後だ。2015年には8チームが参戦し、数チームが3台をエントリーする」と発言、その後マクラーレンのレーシングディレクター、エリック・ブーリエがその可能性を否定した。

 サードカー制が導入されるのは現在参戦するチームのうち少なくとも3チームが撤退する場合でありそういう状況になることはないとみられてきたが、シンガポールGPの週末、エクレストンは小規模チームの撤退がなくてもサードカー導入を検討すべきだと主張した。

「3チーム減った場合には他のチームが3台走らせるという可能性は以前からあった」とエクレストン。
「(だが)私はとにかくやるべきだと考えている」
「苦しんでいるチームが走り続けるよりも、フェラーリをはじめとするトップチームが3台走らせる方がいいと思う」


 エクレストンは、財政難に陥っているチームの将来は今後数週間のうちに明らかになり、それによってサードカー制実現の可能性についても見えてくるだろうと述べた。
「今後2戦か3戦の後にはっきりするだろう」とエクレストン。

 また、小規模チームを助けるために何か手を打つ必要があると感じるかと聞かれ、エクレストンは次のように述べた。

「私はF1の世界に長くいる──長すぎるという声もあるぐらいだ。そのキャリアの中で、後方グリッドのチームが常に存在するのを見てきた」
「そういったチームの問題は大体同じだ。彼らは短期的にしか物事を考えない」
「来年のことを尋ねても、彼らが心配しているのは次のレースのことだ。それが問題なのだ」


 シンガポールGPの金曜記者会見で、ザウバーのチームプリンシパル、モニシャ・カルテンボーンは、来年も参戦するという確信があるかと聞かれ、「チーム史上最悪のシーズンを過ごしているのは確かですが、来年も参戦します」と答えた。

 また、ケータハムの新代表マンフレディ・ラベットも、同じ質問に対し、来季参戦を目指して作業を行っていると述べている。

「その点についてはそれほど心配していない。このチームがどういう状況にあるか、どういう状況にあったかは誰もが知っている。我々は向上を目指し、持続するために努力しているし、来季プログラムの詳細についても明らかにしようとしている。もちろん来年の(開幕戦)メルボルンのグリッドにつくことを望んでおり、それを目標にしている」

「今は、2014年型マシンの力を最大限に引き出し、同時に2015年に向けた作業を行っている。トヨタの素晴らしい協力の下、ケルンの風洞で来年のマシンのテストをすでに行っている」