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恋は半径100メートル!? 店長から店長に乗り換えた女子大生居酒屋バイトの話

2014年09月22日 13:00  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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外食産業で働いていると、男性社員と女子アルバイトが恋愛関係になるケースは珍しくありません。私の元上司である本部長の奥さんも、アルバイトで働いていた女性でしたし、部長も同様でした。

女子社員と男子アルバイトのケースもありました。その時は女の子が妊娠して、退職にまで話が発展しました(汗)。「恋は半径100メートル以内」とはよく言ったものです。(ライター:ナイン)

閉店後に5人で飲み、開店準備に戻ってみると

私の店でも、こんなことがありました。女子大生アルバイトのSさんは人当たりがよく、明るいキャラクターで誰にでも好かれるタイプです。ファッションに少し奇抜なところがあり、ガールズバンドのギタリストみたいなイメージでしょうか。

ある日、私は従業員たちと閉店後の店で飲んでいました。誤解がないように言うと、居酒屋の店員は、店の商品をタダで飲み食いするようなことは決してしません。コンビニなどでお酒やつまみを買ってきて、店で飲むのです。

この日は皆かなり酔っ払い、フラフラになっていました。深夜から飲み始め、気づけばもうサラリーマンが出社する時間。夕方にシフトが入っている私は、ここで帰宅し、店にはSさんとウチの店のA店長、男子バイトが2名ほど残っていました。

そして開店前、私が出勤すると、店には男子バイトが残っていました。「だいぶ飲まされたんだろうな」と思える状況で、ウィスキーのボトルを抱きしめてスヤスヤ眠る子が1人、廊下にうつぶせで倒れて寝ている子が1人いました。

只今、午後の3時。私が帰って6時間ほど経っていました。彼らを起こすのも忍びないので、開店時間までそっとしておこうと思ったそのとき、店の電話が鳴りました。

「あのさぁ、Sが帰ってきてないんだけど、何か知らない?」

相手は、Sさんと付き合っている先輩店長のBさん。1キロほど離れた店を担当していて年は20代後半。Sさんの7歳上ですが、外食チェーンの従業員間では、こうした年の差恋愛はよくあるケースです。

「酒に酔って覚えていない」店長は何をされたのか?

そういえば店にはSさんの姿も、それからウチのA店長も見当たりません。私は「昨日は明け方みんなで飲んでたんですよ、Sさんも一緒に。僕は途中で帰ったんで詳しくはわかりませんが、でもかなり飲んでたみたいですね」と伝えました。

「そうなんだ。なんかわかったら連絡してくれる?」

そう言われ、電話を切りました。そして次の日。なんとA店長とSさんが、店長の家に2人でいたことが発覚しました。20代の若い男女が、2人きりで一夜を共にしたのです。これはもう「疑惑」では済みません。

私は動揺し、A店長に「ちょっとどうしたんですか。Sさんは先輩の彼女なの知ってるでしょ?」と問いただしましたが、「酒に酔って覚えていない」と言うばかり。週刊誌などによくある、浮気現場を目撃された芸能人のような弁解を繰り返しました。

その後、怒ったB店長がSさんと別れたことは言うまでもありません。それから2週間ほど経って、Sさんは、なんとウチのA店長と付き合い始めました。

これはSさんのシナリオ通りだったのでしょうか。それとも浮気がバレてフリーになったし、「まぁいっか」みたいなことなのでしょうか――。こういった私たち同僚の疑問は、未だ解決されていません。以上、簡単ですが「店長と別れて別の店長に乗り換えた女子大生バイト」の話でした。あー、怖い怖い。

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【プロフィール】ナイン
北海道在住の20代後半の男性。大学卒業後、居酒屋チェーンWを運営する会社に正社員として入社。都内店舗のスタッフや副店長として約4年間勤務した後、「もう少し発展性のある仕事がしたい」と転職。現場を知る立場から、外食産業を頭ごなしにブラックと批判する声には「違和感がある」という。Twitter/Facebook/ブログ