WEC世界耐久選手権は現地時間19日、第4戦オースティンの公式予選が行われ、アンソニー・デイビッドソン/ニコラス・ラピエール/セバスチャン・ブエミ組の8号車トヨタTS040ハイブリッドがポールポジションを獲得した。
シリーズ後半戦の幕開けとなるオースティン戦。今回の予選は現地時間の夕方、徐々に日も傾いていく夕焼けの中で展開。なお、WECの予選はドライバーふたりがアタックを担当し、それぞれのベスト2ラップ、計4ラップの平均タイムでポジションが決定する。
予選日の午前中に行われた60分のフリー走行3では、1号車アウディR18 e-トロン・クワトロが1分49秒480のトップタイムをマーク。2号車アウディR18 e-トロン・クワトロが続き、3番手に8号車トヨタ、そして4番手に14号車ポルシェと並んだ。
現地時間18時のLM-GTEプロ/アマクラスの予選開始時は小雨がぱらついていたものの、25分のセッション中に雨も止み、LMP1/2クラスの予選はほぼドライコンディションのもとで展開した。
LMP1クラスでは、セッション序盤からポルシェ勢が速さを見せる。ただ、やや遅れてコースインした8号車も、デイビッドソン→ブエミの順でアタックし、1分48秒~49秒台の好タイムを並べていく。セッション残り4分というところで、LMP1-Lの12号車レベリオンR-One・トヨタがコース脇でストップし赤旗中断となるが、ブエミは再スタート後の最後のアタックでも1分49秒台をマーク。8号車は唯一1分50秒を切る1分49秒093の平均タイムを記録し、ポールポジションを獲得した。2・3番手に14号車、20号車とポルシェ勢が続き、以下2号車アウディ、7号車トヨタ、1号車アウディと続いている。
LMP1-Lクラスは、13号車、12号車のレベリオン勢が総合7・8番手に並ぶも、このレースでデビューを果たしたロータスの新型車両、CLM P1/01・AERはギヤボックスのトラブルで予選不出走となっている。
LMP2クラスでは、今回からリジェJS P2シャシーにコンバートしたG-ドライブ・レーシングの26号車リジェJS P2・ニッサンが1分56秒075の平均タイムでクラスポールを獲得。松田次生とリチャード・ブラッドレーがアタックし、ともに1分56秒台のタイムを並べたKCMGの46号車オレカ03・ニッサンが2番手につけ、3番手はスポット参戦の30号車HPD ARX-03bとなった。
ウェットコンディションから始まったLM-GTEの予選では、時間を追うごとにコンディションが回復。同時にタイムも徐々に向上していく形に。LM-GTEプロクラスでは、92号車ポルシェ911 RSRが終盤まで首位を維持。ただ、51号車フェラーリ458イタリアのジャンマリア・ブルーニが最後のアタックで2分5秒245の好タイムをマークし、平均タイムを唯一2分6秒台に入れてクラスポールを決めた。2番手には、こちらも最後のアタックでタイムを上げた97号車アストンマーチン・バンテージV8、3番手に92号車ポルシェが続いた。スポット参戦している65号車シボレー・コルベットC7.Rは7番手となっている。
LM-GTEアマクラスでは、プロスピード・コンペティションの75号車ポルシェ911 GT3 RSRがクラスポールを獲得。95号車アストンマーチン・バンテージV8、61号車フェラーリ458イタリアが続く形となった。
オースティン戦は、現地時間20日17時(日本時間21日午前7時)の夕暮れ前から6時間の決勝レースが行われる。