WEC世界耐久選手権第4戦オースティンは現地時間18日、2回のフリープラクティスが行われ、マルセル・ファスラー/アンドレ・ロッテラー/ブノワ・トレルイエ組の2号車アウディR18 e-トロン・クワトロが初日のトップタイムをマークした。
ル・マン24時間から3ヶ月が経ち、ここから11月末までに5戦が控える今季のWEC。後半戦の幕開けとなる第4戦オースティンは、今年からスタートしたユナイテッド・スポーツカー・チャンピオンシップ(USCC)との同時開催となっている。
曇り空のもと展開したFP1では、セッション終盤に2号車アウディが1分51秒136のタイムをマークしてこのセッションのトップに。2番手には1分51秒323で1号車アウディが続き、3番手に1分51秒919で20号車ポルシェ919ハイブリッドがつけた。中嶋一貴に代わってマイク・コンウェイが乗り込んでいる7号車トヨタTS040ハイブリッドが4番手、8号車トヨタはセッション終盤にピットレーン出口付近でストップしたものの、5番手でセッションを終えた。
ナイトセッションとなったFP2は、大雨と雷によりスタートが1時間ディレイに。ウエットコンディションの中で走行が行われ、8号車トヨタが2分1秒333で首位につけた。1.5秒差の2番手に1号車アウディ、そして3番手に7号車トヨタが続き、4番手に1号車アウディと、トヨタとアウディが交互に並ぶ形に。5番手に20号車ポルシェ、そして14号車ポルシェは8番手となった。
この結果、ドライコンディションのFP1で首位をマークした2号車アウディが初日をトップで終える形となっている。
LMP1-Lクラスでは、第2戦から投入された2台のレベリオンR-One・トヨタに加えて、ロータスの9号車CLM P1/01・AERがついにデビュー。ジェームス・ロシターもステアリングを握っている9号車ロータスは、タイムはまだ伸びていないものの、初日は合計28周を周回している。
LMP2クラスでは、スポット参戦しているエクストリームスピード・モータースポーツ(ESM)の30号車HPD ARX 03-bが1分58秒111のトップタイムをマーク。雨のFP2では、松田次生もドライブしているKCMGのオレカ03R・ニッサンが首位につけた。また、今回からシャシーをモーガンからリジェJS P2にコンバートしたG-ドライブ・レーシングは、2番手で初日を終えている。
LM-GTEプロクラスでは、アストンマーチン・レーシング(AMR)の97号車アストンマーチン・バンテージV8が2分6秒399で初日の首位に。2番手にAFコルセの51号車フェラーリ458イタリア、フレデリック・マコウィッキも乗り込むポルシェ・チーム・マンタイの92号車ポルシェ911 RSRが3番手に続いた。
今回のレースにスポット参戦しているコルベット・レーシングの65号車シボレー・コルベットC7.Rは5番手で初日を終えている。また、ウエットのFP2では、92号車ポルシェがトップタイムをマークした。LM-GTEアマクラスでは、AMR勢が速さを見せ、両セッションともに95号車、98号車の順でクラストップを占めた。
WEC第4戦オースティンは、19日にFP3と予選、20日に6時間の決勝レースが行われる。