いよいよ今週末、9月18日~20日に開催されるWEC世界耐久選手権第4戦オースティン。LMP2クラスに参戦するG-ドライブ・レーシングの26号車モーガン・ニッサンのピットで、黙々とマシンにカッティングシートを貼り込む男がひとり。スタッフ……ではなく、ドライバーだ。
このドライバーの名はロマン・ルシノフ。1981年ロシア生まれ。G-ドライブ・レーシングの第1ドライバーで、他にもブランパン・スプリントシリーズ等にも参戦しスポーツカー界では知られた名だが、最近にわかに周囲が騒がしい。それもそのはず、10月10日~12日に開催されるF1ロシアGPで、ケータハムF1に乗り込むかもしれないという噂があるのだ。
そんなルシノフが、なぜマシンのカッティングシート貼り?「僕はなんでもやるよ。ジャーナリストでもカメラマンでも、テレビクルーでもね。ま、乗りたいと思ったらクルマのことも自分でやらないとね」とヒジョーに気さくな感じ。聞けば、ブランパンGTでドライブしているランボルギーニ・ガイヤルドFL2も、半分くらいは自分でカッティングを貼ったそうな。
さて、噂になっているケータハム入り。日本人のF1ファンにとっては今最も気になるトピックスだ。ルシノフに「ロシアGP、出るの?」と直撃してみた。
「可能性はあるんじゃない?」
むむむ。気になる返答。「でも、もしWECが日程を動かしてくれるか、F1が日程を動かしてくれたらの話だけどね」だって。たしかにこの日は、ロシアGPとWEC第5戦富士の日程が重なっている。本人としてのご希望は……!?
「日本に行きたいよね」
(Yumiko Kaijima / オートスポーツweb)