FIAは、無線通信の制限に関して、F1チームがドライバーに通達できない項目にピットボードも含まれると明らかにした。
先日、FIAはドライバーが年々ピットからの情報に頼る傾向にあり、その結果、彼らが“操り人形”と化してファンの関心を削がないように無線を一部制限することを決定した。
彼らは、スポーティングレギュレーション第20.1条の「ドライバーは単独で助けを受けずにマシンを走らせなければならない」という規則を用い、今週末のシンガポールGPからさっそく適用することを決めている。
15日、FIAは無線での伝達が可能な情報と、不可能な情報を明確にし、これをチーム側に通達。ドライバー自身が行わなければならないマシンセッティングの領域を明確にした。
このなかで、無線通信の制限から逃れるためにチームがそれらの情報をピットボードに表示することはできなくなっている。ただし、ドライバーが安全面や信頼性を損なうことなく、タイヤの空気圧、ブレーキの摩耗、ギアボックスなどのエリアにも対応できるよう、いくつかの項目に関する猶予が日本GPまで与えられることになった。
それでもチームとFIAは、未解決な問題もすべてクリアにするため、シンガポールGPを前に更なる話し合いを行うとみられている。
メルセデス・モータースポーツのボス・トト・ウォルフも次のように語っている。
「指示はまだ完全に明らかではない。必然的に何らかの論争が起こるだろう」
「特にレーススタート前など、重要なトラック上の手続きがどれだけ影響を受けるかに関しては更なる説明を必要とするだろう」