川村元気原作の映画『世界から猫が消えたなら』が実写映画化されることがわかった。
東宝で映画『電車男』『告白』『悪人』『モテキ』『おおかみこどもの雨と雪』などのプロデュースに携わり、2011年には優れた映画製作者に与えられる『藤本賞』を史上最年少で受賞した川村。2012年にLINEで連載された『世界から猫が消えたなら』は、川村にとって初の小説作品となり、余命わずかと宣告された郵便配達員が、突如現れた自分と同じ姿をした悪魔と「世界から何かを1つ消すことで、1日の命を得る」という取引をしながら、かつての恋人や親友、家族との絆を確かめていく様子を描いた作品だ。2013年にはNHK-FMで、妻夫木聡主演によるラジオドラマも放送された。
実写映画版では主人公の「僕」と悪魔役の二役を演じる佐藤健、「彼女」役に宮崎あおい、主人公の親友役に濱田岳をキャスティング。映画『ジャッジ!』で長編映画デビューを飾った永井聡がメガホンをとり、NHKの連続テレビ小説『ちゅらさん』や映画『いま、会いにゆきます』で知られる岡田惠和が脚本を担当する。音楽は小林武史が手掛ける。
撮影は今年10月から11月にかけて北海道やアルゼンチンなどで行われ、2015年春の完成を予定している。
■佐藤健のコメント
タイトルに惹かれて原作は読んでいました。まさか自分にオファーを頂けるとはこれっぽっちも思っていなかったので驚きましたが、原作が素敵だったことと、日本映画があまり得意としないファンタジーというジャンルにずっと挑戦してみたかったということ、そして“ぼく”と悪魔の二役ということに強く興味を惹かれました。これほど挑戦しがいのある役をいただけて本当に光栄に思います。どんな映画になるのか今はまだ想像できませんが、永井監督がオシャレな方なのでオシャレな映画になりそうです。とりあえず台本は号泣でした。精一杯演じさせていただきます。楽しみに待っていただけると嬉しいです。
■宮崎あおいのコメント
もともと好きな小説だったので、今回参加させていただけることがとても嬉しいです。 永井監督、佐藤さんとは初めてのお仕事になりますが、豊かな良い現場で素敵な作品を届けられるよう力を合わせていけたらと思います。
■永井聡監督のコメント
「生きる」というテーマを、夢と現実を織り交ぜて描いた新しい形のファンタジー作品です。映像化不可能と言われていた原作なので、やりがいを感じています。映画ならではの表現を楽しんでください。