ヨーロピアン・ル・マン・シリーズ(ELMS)は14日、ポールリカール・サーキットで第4戦の決勝レースが行われ、ニューブラッド・バイ・モランド・レーシングのクリスチャン・クリエン/ゲイリー・ハーシュ/ピエール・ラグ組43号車モーガン・ジャッドが今季初優勝を飾った。これにより、ELMSでは今季ここまでの4レース全てでウィナーが異なる展開となった。
決勝に先駆けて、14日の午前に行われた予選では、今季ここまで3戦すべてでポールポジションを獲得してきたJOTAスポーツの38号車ザイテックZ11SN・ニッサンを上回って、マーフィー・プロトタイプスの48号車オレカ03R・ニッサンがポール獲得。JOTAの38号車ザイテック、そしてモランドの43号車モーガンと続いた。
4時間の決勝レースでは、3番手スタートの43号車モーガンを駆るラグが好走を見せて序盤1時間で首位に浮上。その後、マーフィーの48号車オレカが首位を追い立てる展開となるが、レース終盤、序盤のピットストップで給油時にエンジンがかかっていたとしてドライブスルーペナルティを課せられ後退する。
これにより2番手にはシグナテック・アルピーヌの36号車アルピーヌA450b・ニッサンが浮上するが、この時点で首位の43号車モーガンとの差は30秒弱。36号車アルピーヌもハイペースで追い上げを見せるがオーバーテイクには至らず、モランドの43号車モーガンが今季初勝利。2位には36号車アルピーヌが5秒の差で続いた。また、マーフィーの48号車オレカは、終盤のペナルティで首位争いからは後退したものの3位を獲得している。
LM-GTEクラスでは、AFコルセのダンカン・キャメロン/マット・グリフィン/ミケーレ・ルゴロ組55号車フェラーリ458イタリアが勝利。レース終盤にAFコルセと争ったATレーシングの56号車フェラーリが2位、JMWモータースポーツの66号車フェラーリが3位と続き、上位5位までをフェラーリ勢が独占する形となった。
GTCクラスでは、SMPレーシングの73号車フェラーリ458イタリアGT3が速さを見せて優勝。このクラスでも上位6位までをフェラーリ勢が占めた。
なお、ELMSは10月19日に決勝レースが行われる第5戦エストリルが今季最終戦となるが、3クラスともにチャンピオン争いはこの最終戦まで持ち越される形となっている。