FIAはF1チームが無線を通してドライバーにパフォーマンス向上に役立つ情報を与えることを禁じると決め、その旨チームに通達した。
イタリアGPの際にF1ストラテジーグループの会合が行われ、多数のチームからFIAに対し、無線通信の一部を禁止するよう求める声が上がった。
年々ドライバーたちは走行中にピットからの情報に頼るようになってきており、チームメイトと比べてどこでラップタイムを削れるのかなどに関してチームのアドバイスを求めている。これによりドライバーたちがピットからの指示に従って動くだけの“操り人形”になりつつありそれがファンの関心を削ぐのではないかとの懸念が生じていた。
FIAは、スポーティングレギュレーション第20.1条の「ドライバーは単独で助けを受けずにマシンを走らせなければならない」という規則を使い、無線を制限することを決めた。
11日、F1技術代表のチャーリー・ホワイティングがチームに向けてこれに関する技術指示書を送った。
「F1スポーティングレギュレーション第20.1条による必要条件が常に尊重されるよう、我々はこのレギュレーションを直ちに厳しく強化する意向である」とホワイティング。
「ピットからドライバーに対する無線での会話には、マシンあるいはドライバーのパフォーマンスに関連するいかなる情報も含まれてはならない」
チームは他の手段を使って情報を伝えようとすることは許されないと、ホワイティングは強調している。
「ピットからマシンへのデータの伝送は、F1テクニカルレギュレーション第8.5.2条によって明確に禁止されていることも強調しておく」
チームは今後もドライバーに対し、戦略や安全上の問題についてはアドバイスすることができる。また、ドライバーからピットへの通信は禁じられない。