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佐藤浩市×本田翼で30歳差の淡い恋を描く、桜木紫乃原作の映画『起終点駅 ターミナル』

2014年09月11日 12:00  CINRA.NET

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左から尾野真千子、佐藤浩市、本田翼
桜木紫乃原作の映画『起終点駅 ターミナル』が、2015年秋に公開される。

同作は、『ホテルローヤル』で『第149回直木三十五賞』を受賞した作家・桜木紫乃の同名小説をもとにした作品。北海道を舞台に、国選弁護しか引き受けず、孤独に生きてきた元裁判官の弁護士・鷲田完治と、25年前に被告人として旭川地方裁判所の判事だった完治と再会し、彼にある決断を迫った学生時代の恋人・冴子、愛を失った完治の前に被告人として現れる女性・敦子が繰り広げる再生の物語が描かれる。

判事の職や妻子を捨てて北海道・釧路に移り住んだ完治役に佐藤浩市。30歳年上の完治と淡い恋に落ちるヒロイン・敦子役に本田翼、完治の前から永遠に姿を消してしまう冴子役に尾野真千子がキャスティングされている。メガホンをとったのは『はつ恋』『昭和歌謡大全集』などで知られる篠原哲雄。

■佐藤浩市のコメント
司法に罰せられない罪。人はいくつかの他人に言えない罪を抱えながら生きている。その過ちを誰かに許して貰う事も自身で許す事も叶わず。初めてこの本を読んだ時の感想です。他人事のようにこの映画を観ながら、終わり近くでは、身につまされる切なさと、小さな救いのある映画になるよう釧路で頑張ってます。

■本田翼のコメント
佐藤浩市さんとご一緒できる機会をいただき嬉しさと同時にプレッシャーも感じています。また篠原監督からはリハーサルの際に敦子という役柄についてご指導いただき準備をしてきました。取り巻く環境や生い立ちは自分とはまったく違うものですが、椎名敦子が生まれ育った土地で演じることによりいつもと違う自分をみせられたらと思います。

■尾野真千子のコメント
過去の人として、鷲田完治の中に色濃く残せるように頑張りたいです。篠原組は2度目ですが、新たな尾野真千子が見せれたらいいなと思います。

■篠原哲雄監督のコメント
釧路の地を、最果ての街と見据え、ここに留まっていた男が心の楔を解き一歩踏み出していく。そんな過程を佐藤浩市さんとがっつり向き合いながら撮ってます。いつもの浩市さんより色っぽくダメっぽく描きます。

■桜木紫乃のコメント
初めての映像化です。登場人物それぞれが、誰に裁いてもらえるわけもない罪の意識を抱えて生きているお話です。人の心の起点と終点は、流れてゆく景色のなかに繰り返し現れては「明日」を生んでゆきます。小説書きの終点駅が映画人の起点駅になり、物語に新たな一歩の機会をいただけたことが嬉しいです。小説と映画、そして人と人の縁に感謝しつつ、新しい「起終点駅」を客席で静かに待っています。