フェラーリ会長ルカ・ディ・モンテゼモロが退任し、市販車、F1チームの両方の職務から身を引くことを10日、正式に発表した。
数週間前からディ・モンテゼモロが退任するとの推測が持ち上がっていたが、最近のイタリアGPで本人はそれを否定していた。
しかしイタリアGP直後、またフェラーリの役員会が行われる前日の10日、ディ・モンテゼモロは声明を発表、23年にわたる職務から退くことを明らかにした。
来月予定されているフィアット・クライスラー・オートモーティブ(FCA)の上場を機に退任を決心したと、ディ・モンテゼモロは述べた。
「フェラーリは、予定しているウォールストリート上場においてFCAグループの中で重要な役割を果たすことになる」とディ・モンテゼモロ。
「これによりこれまでとは異なる新たな段階に入ることになり、それはグループのCEOがリードすべきであると考える」
「私は1970年代にはエンツォ・フェラーリのそばで過ごし、さらに約23年の忘れがたい素晴らしい年月を経てきたが、これはひとつの時代の終わりであり、チェアマンのポジションから退くことを決心した」
フィアットのCEOを務めるセルジオ・マルキオンネ氏がフェラーリの新会長も務めることが明らかになっている。
F1テクニカルレギュレーションが大幅に変わった今年、フェラーリはトップに浮上するチャンスをつかめず、第13戦終了時点でランキング4位に沈んでいる。マルキオンネは今年のフェラーリF1のパフォーマンスは受け入れがたいと批判していた。
ディ・モンテゼモロはフェラーリのスタッフに感謝し、これまでの日々を誇りに思うと述べている。
「フェラーリは世界で最も素晴らしい企業である。その企業を率いることができたのは特権であり名誉だった。私は長年、ここにすべての情熱を注ぎ、全力を尽くしてきた。フェラーリは家族と同様、私にとって人生で最も重要な存在だったし、今後もそれは変わらない」