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F1メカアップデート:ダウンフォースを削って勝負するレッドブルのフロントウイング

2014年09月09日 18:30  AUTOSPORT web

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レッドブルRB10のフロントウイング
レッドブルは高速スパ・フランコルシャンが舞台のベルギーGPで低ドラッグ仕様の翼端板とフラップを投入、ロングストレートでメルセデス勢と互角の勝負を演じた。さらに平均時速が全19戦中で最も高い超高速モンツァには、リヤだけでなく、フロントウイングにも低ドラッグ仕様を投入してきた。

 レッドブルが今回イタリアGPに持ち込んだフロントウイングは、翼端板の内側に装着されていたウイングレットが取り外され、メインフラップだけの仕様。ただし、そのメインフラップは3枚のフラップに細かなスリットが入り、6枚仕様と同じような機能を持つ、複雑な形状となっていた。

 ルノーのパワーユニットを使用するレッドブルは、パワーでメルセデス勢に劣っているため、多少ダウンフォースを犠牲にしてもストレートスピードを上げたい。そのため、このような仕様の空力パーツを投入してきたのだろう。

 レッドブルはカナダGPとベルギーGPでも低ドラッグ仕様を投入し、いずれもダニエル・リカルドの手によって優勝。モンツァでは、それよりもダウンフォースを削った仕様となったが、ここは他チームも低ダウンフォースがセオリー。結果はベルギーからの連勝とはならず、メルセデスとウイリアムズに次ぐ5位と6位でフィニッシュとなった。

(尾張正博)