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F1イタリアGP決勝直前情報:メルセデス、序盤に“密約”あり!?

2014年09月07日 20:30  AUTOSPORT web

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あくまでもライバルはロズベルグと想定しているポールシッターのハミルトン。背後には初優勝を狙うボッタスが……
日曜日のモンツァは朝から青空が広がる絶好のレース日和。気になる午後の天気は、晴れときどき曇りと雨の心配はない。最高気温も土曜日とほぼ同じ27℃と予想されている。

 その秋晴れのモンツァで日曜日の朝、10時15分に来季ドライバーに関する発表が行われた。発表を行ったのはウイリアムズ、フェリペ・マッサとバルテリ・ボッタスの残留である。「ウイリアムズに残留できたことをうれしく思う。来年もトップチームとして、さらなるステップアップを目指したい」とマッサが語れば、ボッタスも「このチームに残らない理由はない。ウイリアムズが僕を選んでくれたことを光栄に思う」と残留を喜んでいた。ウイリアムズのドライバーに関しては、マッサに代わって同じブラジル人でGP2ドライバーのフェリペ・ナスールがF1に昇格するという噂や、ボッタスがトップチームに移るのではないかという噂が流れていた。しかし、ウイリアムズが残留を発表したことで、他チームも続々と発表する可能性が高いだけに今後の動向に注目したい。

 さて、そのウイリアムズの存在をモンツァで最も恐れているのはメルセデス陣営だ。「金曜日のロングランペースがいいので要注意」とロズベルグがレースでのウイリアムズを警戒。トト・ウォルフ(エグゼクティブディレクター)も「レースは我々とウイリアムズの戦いになるだろう」と予測してい

 そんなメルセデス陣営で、ひとりだけ異なる意見だったのがハミルトン。「金曜日のロングランは燃料搭載料も異なれば、エンジンモードも違うので、あまりあてにならない」と語り、「明日も通常どおり戦う」と、最大のライバルはチームメイトであるという認識。「チームは僕らに戦う権利を与えている」と、ベルギーGPでの接触の影響はないことを強調していた。

 なお、ウォルフは「チームオーダーを出すことも考えたが、ベルギーGP後のミーティングで、シーズン前に決断したとおり今後もふたりのドライバーを平等に扱い、公平に戦わせていく方針を再確認した」と、イタリアGPでチームオーダーを出すことを否定している。

 その一方で「スパの1週間後に開いた話し合いで、スタート後のポジション争いに関しては、かなり明確になっているので問題ない」と、レース序盤になんらかの制限を設けていることを匂わせている。

 また、地元イタリアGPで予選7位に終わったフェルナンド・アロンソは、離脱が囁かれているフェラーリ社長のルカ・モンテゼモーロについて「噂はまったく気にしていない」と、レースに集中。「日曜日はマクラーレンやレッドブルと戦うことになるだろう」と、イタリアの報道陣からのプレッシャーを冷静に受け止めていた。

 果たしてヨーロッパラウンド最後の戦いを制するのは誰なのか? ティフォシがスタンドを埋め尽くすF1第13戦イタリアGPは9月7日(日)午後2時(日本時間21時)にスタートが切られる。

(尾張正博)