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可夢偉「政治的な動きが目立ち残念」。“他の可能性”も検討

2014年09月05日 11:50  AUTOSPORT web

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2014年イタリアGP 小林可夢偉(ケータハム)
イタリアGPに出場することが決まった小林可夢偉が、ケータハムF1チームがレースごとにドライバーを変えようとしていることには不満だが、ドライバーの自分はどうすることもできないと語った。また他の可能性を探る必要があるとも述べている。

 ケータハムはベルギーGPで可夢偉の代わりにアンドレ・ロッテラーを乗せた。イタリアでは、フォーミュラ・ルノー3.5に参戦し第11ラウンド終了時点でランキング2位につけているロベルト・メリを走らせたいとチームは考えていたものの、スーパーライセンスの問題が解決せず、金曜のフリープラクティス1回目のみの走行となり、FP2から決勝までは可夢偉が乗ることが決まった。

 木曜、モンツァのパドックで報道陣からの質問を受けた可夢偉は、戻ってこられて嬉しいかとの問いに対し、次のように答えた。

「簡単な状況ではありません」と可夢偉。
「僕はレースというスポーツをするためにここにいます。でもこの数週間、スポーツというより政治的な動きが目立っています」

「弁護士と話をしましたが、これが今の状況です。僕には契約があります。僕はケータハムのドライバーで、僕が決めることはできません。チームからシミュレーターを使えと言われればシミュレーターを使いますし、家にいろと言われれば家にいますし、レースをしろと言われればレースをします」

「もちろん嬉しくない状況ですが、この状況を避けることはできないのです」


 今週水曜になってイタリアGP出場を知らされたという可夢偉は、ベルギーGPでも連絡は直前に来て、外される理由も知らされなかったと述べた。

「スパの前にはファクトリーにいて、シミュレーターの作業をし、レースに出るつもりでした。でもスパに行く直前に僕を走らせないとチームは決めたのです」

「スパには行きましたが、サーキットには行きませんでした。問題を避けたかったのです。チームの中で何が起きているのか分からなかったし、何も言うことはありませんでした」
「チームから理由は説明されませんでした。言われたのは僕が走らないということだけです」


 チームオーナー交代が行われなかった方が状況がよかったと思うかと聞かれ、そうとは言えないと可夢偉は答えた。

「比較するのは難しいです。状況が違いますから。マネジメントが変わらなければ、チームはレースをしていなかったかもしれません」
「正確な状況を僕は知りません。はっきり分からないのです」
「生き残るためには彼らは何かをする必要があるので、今それをやっているのだと思います」

「僕らは他の可能性を探す必要があると思います。何ができるのか見ていきます」