フェラーリは3日、ハースF1チームと複数年におよぶパワーユニット供給契約を結んだことを発表した。ハースF1は2016年からF1に参戦する新チーム。
昨年末、FIAは新F1チームを募集、複数の申請に関して審査を行った結果、NASCARに参戦するスチュワート-ハース・レーシングの共同オーナーであるジーン・ハースの申請を承認した。アメリカを拠点とするこのチームは「ハースF1チーム」の名称で2016年にデビューする予定となっている。
ハースはカナダGPでは主にフェラーリを訪問しており、7月にはハース・オートメーションがフェラーリのスポンサーを務めることが発表されていた。
「ハースF1チームとの重要な戦略的パートナーシップを発表することができ喜ばしい。アメリカのチームがF1に参戦することを歓迎したい」とチームプリンシパルのマルコ・マティアッチは述べている。
「数カ月前、我々はコマーシャルレベルでジーン・ハースと提携した。今回の契約は我々の関係を発展させる次なるステップとして自然な動きである」
6月にハースは、規則変更を利用し、最大限のパーツを既存F1チームから手に入れてマシンを製造することを考えていると語っていた。2015年から“カスタマーカー規則”が緩和され、自身で製造せず他のチームから買うことが許されるパーツが増える。
現在の契約はパワーユニットの供給に関するものであるが、範囲が拡大する可能性もあると、マティアッチは認めている。
「我々の目的は全カスタマーチームのパワーユニット開発プログラムを強化することだが、今回の新たなパートナーシップには、パワーユニットと関連する技術サービスを供給するという従来の役割以上のものに進展する可能性がある」
「アメリカは今後もフェラーリにとって最も重要なマーケットのひとつであり、興味深い機会が多数存在する。ハースF1チームがF1において競争力あるチームとなるための努力をサポートしたいと考えている」
チームを率いるハースは、今回の契約に関して次のようにコメントした。
「F1にスクーデリア・フェラーリ以上に多くの偉業を成し遂げてきたチームは存在しない。F1で最も長い歴史を持つチームだ」
「彼らはF1がスタートした時点からF1の一部であり、その彼らがハースF1チームのスタートに関与してくれる」