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スーパーGT第6戦鈴鹿:過酷な1000kmをPETRONAS RC Fが制す! MOTUL GT-Rが2位に

2014年08月31日 18:20  AUTOSPORT web

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スーパーGT第6戦鈴鹿を制したPETRONAS TOM'S RC Fの中嶋一貴とジェームス・ロシター
スーパーGT第6戦インターナショナル鈴鹿1000kmは31日、173周の決勝レースが行われ、ポールポジションからスタートしたPETRONAS TOM'S RC Fがノーミスで5ストップ作戦を完遂し優勝を飾った。2位はMOTUL AUTECH GT-R、3位はARTA NSX CONCEPT-GTという結果となった。

 序盤からコース各所でアクシデントも発生し、荒れた展開となった2014年のインターナショナル鈴鹿1000km。GT500クラスでは各陣営によりピットインのタイミングが分かれる展開となったが、そのタイミングによって4ストップ5スティントか、5ストップ6スティントかが分かる展開となっていった。

 スタートからトップを守っていったPETRONAS TOM'S RC Fは、速いペースを保ちながら5ストップ6スティントを選択。同様に燃料リストリクターを絞られていないDENSO KOBELCO SARD RC F、一方燃リスダウン組のウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GTは5ストップ、MOTUL AUTECH GT-R、燃リスダウンのレクサス勢は4ストップを選択していく。

 とは言え、PETRONASは4ストップ組に決定的な差を付けられている訳ではなく、2~3番手につけていたKEIHIN、MOTULにもチャンスがあった。しかし、87周目の130RでPETRONASを追っていたKEIHINがコースアウト! グラベルに出てしまい、リヤカウルを大きく破損。ダメージは内部にも及んでおり、無念のリタイアとなってしまった。

 中盤以降、KEIHINのアクシデントをはじめ変則的な戦略を採っていたEpson NSX CONCEPT-GT、Epsonと接触しペナルティストップが課されたカルソニックIMPUL GT-R、コースアウトを喫したWedsSport ADVAN RC F等、トラブルも相次ぐ。しかし、上位陣は盤石のペースで周回を重ねていき、コースアウトを喫したARTA NSX CONCEPT-GTに代わってDENSO KOBELCO SARD RC Fが3番手まで浮上してくる。

 首位PETRONAS、3番手DENSOという2台のRC F勢は5ストップ、2番手MOTULは4ストップ。上位陣の戦略が分かれる中、PETRONASとMOTULが交錯するシーンもあるなど、緊迫の度を深めながら終盤戦を迎えていく。しかし、最後のストップでジェームス・ロシターのダブルスティントという戦略を採ったトムスは、首位を守ったままロシターを送り出し、MOTULに対し40秒近いリードを保ったまま最後のスティントに入っていった。

 予選でこそ苦しんだものの、決勝レースでのペースに自信をもっていた3番手のDENSO KOBELCOは、首位のPETRONASに続き最後のピットストップを敢行。オリバー・ジャービスに代わり石浦宏明がステアリングを握り、表彰台圏内でコースに復帰する。しかし、直後に信じがたい光景が。デグナーでDENSO KOBELCO SARD RC Fの左リヤタイヤが外れてしまい、無情のストップ。石浦はマシンを降り悲嘆に暮れた。

 心配された雨も降らず、トップのロシター駆るPETRONAS TOM'S RC Fはそのまま逃げ切り、夕暮れの鈴鹿でトップチェッカー! 今季初勝利、昨年の富士戦以来の優勝を飾った。2位はMOTUL AUTECH GT-Rで、ランキング首位に浮上することに成功。3位は昨年のウイニングチームであるウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GTとなり、松浦孝亮が快走をみせたARTA NSX CONCEPT-GTは4位でフィニッシュしている。