WTCC世界ツーリングカー選手権で、シトロエンやホンダといったワークスマシンや、ツーリングカーレースのスペシャリストであるRMLのシボレーに交じって、グランタ1.6Tで奮闘中のラーダが、来シーズンに投入予定のニューマシン、『ベスタ・WTCCコンセプト』をモスクワ国際オートサロンで世界初お披露目した。
ロシアの自動車メーカーとして、WTCCで息の長い活動を続けているラーダ。先ごろ行われたWTCCロシアラウンドでは初の表彰台を獲得するなど、レースにおいても粘り強さをみせている。しかし、現行マシンのベースモデルであるグランタは、2011年に発売されたモデルだが、基本設計は04年に発表されたラーダ・カリーナと共通で、軽量高剛性なボディを得たライバルに比べて不利は否めなかった。
2015年に発売が予定されている新型ベスタは、Bセグメント、いわゆる国内で言うところのコンパクトカークラスだがボディは大きめで、WTCCカーのベースモデルとしては最適。詳細なスペックは未発表だが、パワーユニットとミッションは新たに開発されたようで、新しいボディとともに競争力はアップするはず。
大きな特徴となっているサイドの抑揚あるプレスラインに、オーバーフェンダーとリアのウィングが備わり、存在感はピカイチ。来シーズンのデビューが、今から楽しみになところだ。
(Ryo Harada)