かねてよりティザー記事が話題を呼んでいた、ルノーの新型GTマシンがモスクワで開幕したモスクワ国際オートサロン(MIAS)でワールドプレミアとなった。『ルノー・スポール R.S.01』と命名されたそのマシンは、ひと言で言うならモダンなGTカー。ただしGT3よりは遥かにハイレベルのレーシングマシンに仕上がっている。
LMP1の安全規定に適合したダラーラ製のカーボンコンポジット・モノコックシェルをもち、コクピットの後部にニスモが製作した3.8リッターのV6ツインターボエンジンを搭載。ミッションはシーケンシャル7速を装着している。
エンジンの最高出力は500hp以上とされ、車重は1100kg。エアロ関係でもリヤのディフューザーとGTウイングが人目を引くが、サイドラジエターへの冷却気用ダクトをのぞいてみると、モノコックシェルがエンジンベイに連なる部分でキュッと絞り込まれているなど、そのポテンシャルの高いことは十分予想できる。
この『ルノー・スポール R.S.01』がどんなレースに活用されるのか気になるところだが、参戦レースとしては来年のワールドシリーズ・バイ・ルノー(WSR)のサポートレースとしてスケジュールに組み込まれるほか、DTMやELMS、あるいはWECなどの選手権と連携し、新たなプロ-アマ・レースを模索していくとのこと。
その一方で、WSRのサポートレースとして組み込まれるならば、その下部カテゴリーとして有望な若手が腕を磨くカテゴリーとして発展していく可能性も注目されている。
(Ryo Harada)