23日に行われたブランパン・スプリントシリーズ第4戦スロバキアリンクの予選レースで、スタート直後に大クラッシュに見舞われた88号車ランボルギーニ・ガイヤルドのトーマス・エンゲが、車体の安全性への感謝を語った。
スロバキアリンクで開催された曇天の下での予選レースで、エンゲがドライブしたライター・エンジニアリングの88号車ランボルギーニは、スタート直後のポジション取りの中で、ステフ・デュッセルドルフがドライブしていた85号車メルセデスベンツSLS AMG GT3と接触した。
エンゲのランボルギーニは、接触の後スピンに陥り、ガードレールにクラッシュ。その衝撃で車体は宙を舞い、側転状態にとなり空中を3回転。ガードレール上に落下し停止した。
このクラッシュについてエンゲは、「僕がマシンから歩いて下りることができたことで、ライター・エンジニアリングへの信用を表すことができる」と語った。
「彼らが強靱なマシンを作ってくれた証明だよ。僕はクラッシュの後にクルマを見たんだけど、シートブラケットがちょっと曲がっていただけで、すべての安全装置がしっかりと仕事をしていたんだ」
エンゲは「自然な反応」として、マシンが停止すると同時に迅速に車外に出ようとしたと語っている。
「今回のような大きなアクシデントに見舞われたとき、誰もがなるべく早く車外に出たいと思うものなんだ。その時は、自分でドアを支えることができなかったんだけど、マーシャルのひとりが駆けつけてくれて、ドアを支えてくれていたんだ。それでなければ自分ひとりでは出られなかったよ」
チェコ出身の元F1ドライバーで、インディカーへの参戦や多くのスポーツカーレースでの経験をもつエンゲは、クラッシュの翌朝少し痛みを感じ、肋骨骨折の可能性があったかもしれないとしながらも、30日からニュルブルクリンクで、ライター・エンジニアリングのシボレー・カマロを駆り出場する予定だとしている。