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上司の理不尽な指摘にイライラしない方法

2014年08月27日 00:02  オズモール

オズモール

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“ささいなことを注意されて言い返してしまった”“わかっていることを言われてイライラしてした”など、仕事で沸きでてしまう怒りの感情。素直に受け入れれば、微妙な空気にならなかったのに…なんて後悔することってない? 「人は、自分の弱点を相手から指摘されると、怒りの感情が生まれやすいものです」 そう教えてくれたのは、禅の教えに関する本を数多く執筆している、建功寺住職の枡野俊明さん。 「例えば、作業が丁寧な反面、スピードが遅いAさんが、『もっと早くして』と注意されたとします。Aさんもスピードが早くないことを自覚しているので、注意されたことに対して怒りが込み上げてきます。でも、別の側面から見ると、作業が丁寧で正確だという素晴らしいところがあるのです。こういうときは、無駄に怒ったり気にしたりせずに、少しだけ仕事を早くするように心掛ければOK。自分の長所を自分できちんと認めれば、自然に怒りの感情が消えていきます」(同) もともと完璧な人はいないので、自分の欠点を気にしてとらわれるよりも、得意なところを伸ばしていくことを考えるほうが正解。怒りの感情は、このように考え方を変えるだけで生まれにくくなるのだそう。 わかっていても、注意されたらつい感情的になり「わかっています!」なんて反論したくなってしまうものだけど、こんなときはどうしたらいい? 「売り言葉に買い言葉は建設的ではありません。どちらかが感情的になってしまうと上手くいくものも上手くいきません。もし相手に言われたくないことを注意された場合は、すぐに反論せず、お腹にとどめ、心のなかで“ちょっと待ってごらん”などの呪文を3回唱えましょう。少し落ち着いたら、そのあと丹田呼吸を行うのがおすすめ。丹田呼吸は、姿勢を正し、おへその下付近にある丹田を意識しながら、思いきり息を吐き、息を思い切り吸うだけです。何度か繰り返すと心に静寂が戻ります」(同) もし、相手の指摘が明らかにまちがっているときでも、すぐに反論せずに「ごもっともです」「そうですね」と肯定してから自分の意見を付け加えるのが得策! 怒りの感情はいい解決につながらない。トラブルは“呪文”と“丹田呼吸”で阻止しよう! 枡野俊明1953年、神奈川県生まれ。曹洞宗徳雄山建功寺住職、庭園デザイナー、多摩美術大学環境デザイン学科教授。玉川大学農学部卒業後、大本山總持寺で修行。禅の思想と日本の伝統文化に根ざした「禅の庭」の創作活動を行ない、国内外から高い評価を得る。2006年のニューズウィーク日本版にて「世界が尊敬する日本人100人」にも選出される。著書に『心配事の9割は起こらない 減らす、手放す、忘れる「禅の教え」』( 三笠書房 )、『怒らない禅の作法』(河出書房新社)などがある。【オズモール】