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スーパーフォーミュラ第4戦もてぎ:終盤の豪雨も揺るがず。オリベイラが運も味方に今季2勝目

2014年08月24日 17:00  AUTOSPORT web

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スーパーフォーミュラ第4戦もてぎを制したジョアオ-パオロ・デ・オリベイラ(LENOVO TEAM IMPUL)
全日本選手権スーパーフォーミュラ第4戦は24日、ツインリンクもてぎで52周の決勝レースが行われ、40周前後から強い雨が降りセーフティカー先導のままチェッカーを迎えた。レースを制したのは完全に流れをものにしたジョアオ-パオロ・デ・オリベイラ(LENOVO TEAM IMPUL)だった。

 雨の天気予報もあったものの、晴天のまま迎えた全日本選手権スーパーフォーミュラ第4戦ツインリンクもてぎの決勝レース。気温はかなり高く、酷暑の中での52周のレースとなった。迎えた15時、駆動系トラブルによりグリッドにつけなかった嵯峨宏紀(TOCHIGI Le Beausset)をのぞく18台によりスタートが切られた。

 ポールポジションから飛び出したのは、第2戦のレース1で優勝を飾ったジョアオ-パオロ・デ・オリベイラ(LENOVO TEAM IMPUL)。また、4番手スタートの石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)が得意のスタートを決めオリベイラの背後へ。野尻智紀(DOCOMO DANDELION)が3番手に続く。ロイック・デュバル(KYGNUS SUNOCO)は遅れ、5番手にドロップしてしまった。

 序盤、ポジションが固まると上位陣は膠着。オリベイラがジワジワとマージンを築き始めるが、一方で中嶋一貴(PETRONAS TOM'S)やロイック・デュバル(KYGNUS SUNOCO)ら多くのマシンが13~14周を終えた時点でピットへ。早めのピット作業を行う。また、20周を終え3番手の野尻がピットに向かうも、ピット作業中に痛恨のエンジンストール。ポジションを落としてしまった。

 今回の52周のレースは、一貴ら序盤のピットイン組、中盤の20周目前後にピットに入った組が分かれる展開となるが、中盤にピットに入った武藤英紀(DOCOMO DANDELION)や塚越広大(HP REAL RACING)がポジションを上げることに成功する。

 一方、首位を快走したオリベイラ、2番手石浦、そして中嶋大祐(NAKAJIMA RACING)らはピットインを引っ張る作戦に出る。首位オリベイラがピットに向かったのは30周終了時。作業を完璧に決めたオリベイラは、大きなマージンをもってコースに復帰した。

 これで注目されたのは石浦の動向だが、34周を終えピットイン。無事に作業を終え2番手をキープする。このままオリベイラが首位のまま逃げ切りレースを終える……と思われたが、その直後ツインリンクもてぎには雨が降り始めた。

 しばらく雨はポツポツと降る状態だったが、40周を過ぎたあたりで一気に強い雨が降り始めた。コースがあっという間にヘビーウエットになるほどの雨で、オリベイラはたまらずV字コーナーでコースアウト。しかし、直後にピットに入ることができ事無きを得ることに。後続の車両も続々とピットに向かいウエットタイヤに交換。しかし、コースの各所でコースアウトする車両が出るなど、コース上の水量が増し、たまらず45周を終えセーフティカーが導入された。

 セーフティカー先導は結局最後まで解かれることはなく、スーパーGT富士に続きそのままSC先導のままチェッカーフラッグとなった。優勝はオリベイラで、今季2勝目をマーク。2位は石浦で、今季開幕戦以来の表彰台獲得となった。3位にはアンドレ・ロッテラーの代役を務めるアンドレア・カルダレッリ(PETRONAS TOM'S)となった。

 今回速さをみせたホンダ勢の最上位は、武藤英紀(DOCOMO DANDELION)の5位という結果に。3番手を走っていた野尻をはじめ、多くのホンダエンジン車がピット作業時にエンジンストールに見舞われるなどのシーンも見られた。特に地元レースで気合が入っていた山本尚貴(TEAM無限)だが、最後列スタートの後ペナルティ、2回のストール等、厳しい内容となってしまった。