WEC世界耐久選手権のLMP1-Hクラスに参戦しているポルシェは、ラウジッツリンクで3日間のテストを終えたことを明らかにした。
今年、16年ぶりに耐久レースのトップカテゴリーに“復帰”したポルシェ。昨年でF1を引退したマーク・ウエーバーなど6人のドライバーを起用し、919ハイブリッドの2台体制でWECに参戦している。参戦初年度からアウディ、そしてトヨタとの三つ巴の戦いを繰り広げている。
そんなポルシェが、ラウジッツリンクで8月19日~21日の3日間の日程でテストを実施したことを明らかにした。好天のもと、ニール・ジャニ/ロマン・デュマ/マーク・ウエーバーが919ハイブリッドのステアリングを握り、3日間で2031kmを走行したということだ。
チーム監督のアンドレア・ザイドルによると、このテストではマシンのパフォーマンス向上を目指し、ダンフォースの増加などに取り組んだのだという。
「目標は919ハイブリッドのパフォーマンスを向上させるというシンプルなものだった」とザイドル。
「ル・マン前は信頼性を最重要課題として取組んでいたから、マシンの仕様を変更することはできなかった。これまでの3レースで我々は多くのことを学び、919ハイブリッドのポテンシャルを理解したんだ」
「マシンはすべての面で進歩できたから、今回のテストは成功したと言って良いだろう。特に、新たに導入した空力パーツにより919ハイブリッドのダウンフォースが大幅に増加したことで、残りのWECシリーズで素晴らしいパフォーマンスを発揮することができるはずだ」
アウディとトヨタは今季、ハイダウンフォース仕様と、ル・マンに焦点を当てたローダウンフォース仕様の2種類を用意してWECに参戦。一方、ポルシェは開幕戦からローダウンフォース仕様のみでWECに挑んでいた。
なお、ポルシェはル・マン後の7月にもポールリカールでテストを実施。ティモ・ベルンハルト/ブレンドン・ハートレー/マルク・リーブの3人がドライビングを担当し、2167kmを走破しているということだ。また、英AUTOSPORT.comによると、ポルシェは9月のオースティン戦までにもう一度テストを行う計画だという。
WEC第4戦オースティンは、9月20日に決勝レースが行われる。