ノルウェーのアーティスト・彫刻家のmarkus moestueさんが、恐竜のような外見の一風変わった自転車で旅する模様が話題になっている。
自転車のパーツを使ったユーモアある作品で知られ、身の回りの環境についても問題意識をもつmoestueさんは、ノルウェイを横断する旅のために、半年をかけ、この恐竜型3輪自転車を制作。
三畳紀のコエロフィシスをモデルにした恐竜を支えるためには、3台の自転車が用いられた。
リアルな体は恐竜の実際の身体構造に基づき、キッチン・ナイフで発砲スチロールから正確に掘り出されている。
頭部と胴体は離されているが、実際に体があるように距離が保たれ、パッと見ると恐竜にまたがっているかのよう。
完成した“ダイナソー・バイシクル”は行く先々で注目を集めたという。通りがかりの人々は驚き、子どもは好奇心いっぱいに近づいてくる。
moestueさんはこの自転車にまたがり、ノルウェーの「バイブル・ベルト」と呼ばれる信仰心が篤い地域を回った。
彼によると、この旅は「子どもたちに対して行われる教条的な宗教教育への抗議」の意味をもつんだとか。
そして自転車を恐竜に似せるというアイデアは、子どもたちに、かつては人間と恐竜は共生していたことを教える、テーマパークの世界観から着想を得たそうだ。
ユニークなアート感覚の中にも、社会に対するメッセージがこめられており、とても興味深い試みだ。
Crossing the Bible Belt
http://markusmoestue.no/index.php?/news/trip/