トップへ

インディカー第16戦ミルウォーキー予選はポイントリーダーのパワーがポール獲得。琢磨は10番手

2014年08月17日 11:30  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

ポイントリーダーのウィル・パワーが今季3度目のポール獲得
いよいよ残り3戦となった2014年のベライゾン・インディカー・シリーズ。第16戦は、16日からミルウォーキーの1マイルオーバルで開催され、ウィル・パワー(チーム・ペンスキー)が今季3度目のポールポジションを獲得した。佐藤琢磨(AJフォイト)は、予選10位だった。

 ミルウォーキーは朝から快晴。蒸し暑さを感ずる1日だった。1時間のプラクティスを2回後、夕方の5時から予選は行われた。引き続き空は快晴。気温こそプラクティス2と同じ摂氏28度だったが、路面の温度は明確に下がっていた。

 コンディションの変化に的確に対応することも重要だったが、今日の予選ではアタック順が早い方が有利に作用していた面もあったようだ。もちろん、その時のコンディションにマシンがマッチしていなければスピードは出せないのだが、予選の始めころは太陽が雲に覆われた時間帯があり、そこでアタックするチャンスを手にしたのがウィル・パワーだった。

 プラクティスでのベストラップはジェイムズ・ヒンチクリフ(アンドレッティ・オートスポート)による平均時速165.677mphだったが、予選が始まると3番目のアタッカーだったジャスティン・ウィルソン(デイル・コイン)が166mph台をマーク。それをポイント・リーダーのエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)が167mph台で破り、さらにはライアン・ブリスコ(チップ・ガナッシ)が168mph台で上回った。

 このブリスコのタイムをファン・パブロ・モントーヤ(チーム・ペンスキー)が168.579mphで破ってトップに立つも、すぐ次のアタッカー、パワーが169.262mphをマークしてパワーはトップに立った。そして、彼の169mph台という数字を破るものはとうとう出なかった。今季3回目、キャリア35回目のPPは、ミルウォーキーにおける初めてのものとなった。

 パワーの後にアタックしたポールポジション候補たちは、ジョセフ・ニューガーデン(サラ・フィッシャー・ハートマン)が5位、トニー・カナーン(チップ・ガナッシ)は168.662mphで2位となった。プラクティス2で2番手だったエド・カーペンター(エド・カーペンター・レーシング)は167.775mphで予選7位止まり。最後のアタッカーだったスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)は意外や11位に終った。最終的にモントーヤは3位。ブリスコーが4位となった。

「このコースはオーバーテイクが難しい。ポールポジションからのスタートは有利だ。しかし、トラフィックが多く発生するレースとなる可能性も高いため、クリーンエアを得られないコンディションでも速いマシンが勝つためには必要だ」とパワーはコメントした。
 ポールポジションから4位までがシボレーエンジンユーザーだった。ホンダ勢のトップはグリッド3列目に並ぶ予選5位のニューガーデンで、6位はチャーリー・キンボール(チップ・ガナッシ)。Honda勢はトップ10に3人だけだった。

 佐藤琢磨は、プラクティス1で16番手と出遅れ気味だったが、プラクティス2では気温などが上昇したにも関わらず自己ベストを更新して8番手につけた。そして、予選でもマシンをまずまずのものに仕上げてトップ10入りを果たしたのだった。今季5回目の予選トップ10入りだ。

「完全にマシンを合わせ込めなかったけれど、良い予選でした。去年レースをリードした感触も残っているし、明日は10番グリッドから追い上げるレースをお見せしたいですね」とマシンの仕上がりには自信を持っている様子だった。

 現在ポイントランキング3番手で、ミルウォーキー2連勝中のライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)は2番目のアタッカーとしてコースインしたが、路面のコンディションが想定と異なっていたためにマシンコントロールに苦しみ、予選結果は19位となった。

 シリーズポイントで4位につけているサイモン・ペジナウ(シュミット・ピーターソン・ハミルトン)も予選16位と中団グリッドから明日のレースに臨む。

(Report by Masahiko Amano / Amano e Associati)