小林可夢偉は、ケータハムF1チームは自分の代わりにペイドライバーを起用するべきではないと語った。ペイドライバーを走らせることでチームはコンストラクターズ選手権の順位を上げるチャンスを失うことになるかもしれないと彼は考えている。
ケータハムは2010年にロータス・レーシングとしてF1に参戦、それから4年半の間にいまだに入賞を成し遂げておらず、チームオーナーだったトニー・フェルナンデスは7月にチームを売却した。
それ以来、新オーナーは可夢偉の代わりに資金をもたらすドライバーを起用することを考えているとのうわさが持ち上がっており、レッドブルのジュニアドライバーであるカルロス・サインツJrのチーム加入に関して実際に交渉が行われていることも分かっている。
しかし可夢偉はケータハムがザウバーやマルシャに勝てるマシンを開発し、ランキングを上げることを目指すためには、自分の経験が重要になると考えている。
今年マルシャはすでに2ポイントを獲得しており、ケータハムは現在ザウバーに次ぐランキング最下位11位となっている。
「自分のレースシートについてそれほど心配していないんです」と可夢偉は英AUTOSPORTに語った。
「うわさは常にあるものですが、単純なことで、チームを(コンストラクターズ選手権)8位や9位に押し上げるのは、ペイドライバーの力では難しいでしょう」
「シーズンの中でペイドライバーが求められるようなパフォーマンスをすぐに発揮するのは簡単なことではありません」
「ペイドライバーがプラクティスやテストで走行するチャンスを得るのはいいと思います。それによってチームにお金がもたらされますし、(ドライバーの方は)経験を積むことができます」
「それ以外のこととなると、チームにとって大きなリスクが伴います」
F1の中でペイドライバーを雇う傾向が強まってきていることを、可夢偉は「残念なこと」と語っている。
「10年前のF1ではペイドライバーを走らせているのは2、3のチームだけだったと思います」
「でも今はほとんどすべてのチームがペイドライバーを採用しつつあります」
「チームが何を望み、ドライバーが何をもたらせるかという問題ですが、本当に残念なことです」