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2015年スタートのFIA-F4の内容がJAF日本レース選手権規定に記載

2014年08月13日 13:40  AUTOSPORT web

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イタリアではすでに開催されているFIA-F4。笹原右京がスポット参戦で優勝を飾っている。
JAF日本自動車連盟は12日、2015年の日本レース選手権規定について発表したが、この中に、新たに15年から開催に向け計画が動き出しているFIAフォーミュラ4について記載されている。

 FIAフォーミュラ4は、現在日本で開催されているF4とは異なるもので、FIA国際自動車連盟がF3を目指す15歳からの若手ドライバーのための下位カテゴリーとして導入を目指しているもの。F3並みの安全基準をもったカーボンモノコックシャシー、140~160馬力のエンジンを搭載しながらも、厳しいコストキャップが敷かれている。

 また、FIAの計画では各国のASN(日本で言えばJAF)がシリーズを運営するか、ASNとプロモーターがシリーズを運営する形で世界各国でF4レースを開催する方向となっており、日本ではスーパーGTをプロモートするGTアソシエイションが名乗りを上げている。坂東正明代表によれば、フォーミュラの若手育成や教育等も含めて開催したい意志を現している。

 すでに今季からタトゥース製のFIA-F4シャシーがイタリアでレースを行っており、開幕戦では笹原右京がスポット参戦ながら優勝。その笹原いわく、FIA-F4はかなり「固い」印象だが、カート上がりにとってはすんなりと馴染めるカテゴリーだという。シャシーについてはこのタトゥース、ダラーラ、ミゲールなどのシャシーメーカーがF4開発を目指しており、日本でもJMIA日本自動車レース工業会が、童夢F110シャシーを今月末に公開予定だ。

 そんなFIA-F4が、12日に発表された日本レース選手権規定の中に新たに加えられた。内容を読むと、来季に向けたレースの姿が見えてくる。まず、選手権は地方選手権として争われる予定で、『FIA-フォーミュラ4地方選手権』という位置づけに。年間7戦以上が開催されなければシリーズは成立しない。レース走行距離は、1ヒートあたり最短30km、最長30分または100kmとされている。

 また、タイヤについてはJAFの承認のもと、オーガナイザーによって指定されたものを使用しなければならず、ドライバーの参加資格についても明記。限定Aライセンス、国内A、国際Bライセンス所持者で、現行のF4と同等のレース実績をもつドライバーが参加できる。ただし、12年~14年にGP2、SF、Fニッポン、F3のいずれかで3位以内に入賞した経験をもつドライバーは参加できない。

 安価な国際規定をもつフォーミュラの導入は、若手育成にとってもプラスになるもので、モータースポーツ熱が高まるアジア各国の若手にとっても魅力的なものだ。今後細かい概要が少しずつ明らかにされていくはずだ。