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スーパーGT第5戦富士:二度の雨の波乱もウイダーが勝利! ホンダNSXが今季初V飾る

2014年08月10日 18:20  AUTOSPORT web

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スーパーGT第5戦富士を制したウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GT
スーパーGT第5戦は10日、66周の決勝レースが行われ、二度の強い雨によるセーフティカー導入のレースとなったが、序盤にリードを奪ったウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GTが優勝。ホンダNSXコンセプト-GTが初優勝を飾った。

 台風11号の影響で、スタート前のウォームアップ走行が延長される中で迎えたスーパーGT第5戦富士の決勝。ただ、ウォームアップ時からかなり雲の流れが早く、時折かなり強い雨が降り注ぐコンディション。ウォームアップも途中雨が強くなり、赤旗のまま終了となっていた。

 迎えたスタート時、雨はかなり止んでいたものの、セーフティカー先導でのスタートに。2周の先導の後、ポールポジションのKEIHIN NSX CONCEPT-GTを先頭に66周のレースの火ぶたが切られた。KEIHINはうまくスタートを決め飛び出すも、序盤濡れた路面下でミシュラン装着の2台のマシンが素晴らしいペースを披露する。

 まず先頭のKEIHINに襲いかかったのは、ロニー・クインタレッリがドライブするMOTUL AUTECH GT-R。6周目にトップを奪うが、それを4台のホンダNSXコンセプト-GT勢が追走。その中で唯一ミシュランを履くウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GTを駆る山本尚貴が、ファステストラップを叩き出し9周目にMOTULをパス! NSXコンセプト-GTの今季初勝利を目指し、先頭に躍り出た。

 MOTUL、KEIHINの後方ではARTA NSX CONCEPT-GT、RAYBRIG NSX CONCEPT-GTというNSX同士のバトルが展開され、そこにDENSO KOBELCO SARD RC Fが絡むなど、ウエット路面ながらGTドライバーたちの素晴らしいバトルが展開された序盤戦だった。しかし、それに水を差すように雨が一気に強さを増し始めた。

 台風による風はスタート前から強かったが、これにさらに大粒の雨が交じり、路面は一気にヘビーウエットへ。10周目、雨量増加のためセーフティカーが導入される。その後、しばらくSCランは続いたが、雨はさらに激しさを増し、17周で一度赤旗中断となった。

 ただその後雨は小康状態となり、16時15分にセーフティカー先導の下、18周目からレース再開。20周目にSCが退去し、再びグリーンシグナルが灯った。再開後も山本駆るウイダーは快調にリードを広げ、MOTUL、そしてKEIHIN、RAYBRIGとNSX勢が続くが、この背後にジャンプアップしたPETRONAS TOM'S RC Fはリスタート時の反則スタートでペナルティが課されてしまった。

 その後雨はほとんど降らず、コース上の水量がどんどん減っていく状況でレースは推移。しかしウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GTはトップを守り続けルーティンストップも完璧にこなす。また、2番手MOTULもそれに続いていった。

 一方、序盤にピット作業を行い後方から猛然と追い上げをみせてきたのは、ダンロップ装着のEpson NSX CONCEPT-GTだ。“チョイ濡れ”を得意とするダンロップの特性を活かし、ファステストラップを叩き出しながら走行。各車がルーティン作業を終えると、3番手まで浮上した。

 着々と路面が乾いていく中、ブリヂストン装着勢のうちトムスの2台やカルソニックIMPUL GT-Rは、タイヤ無交換作戦を敢行したり、また終盤DENSO KOBELCOやENEOS SUSTINA 、ZENT CERUMOといったRC F勢がスリックを装着したが、その戦略をあざ笑うかのように、終盤に再び激しい雨が降り出した。

 これにより、58周目に再びセーフティカーが導入される。雨は降ったり止んだりを繰り返したが、なかなかコース上の水量は減らず、そのままチェッカーが振られることに。ウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GTがトップでチェッカーを受け、ホンダNSXコンセプト-GTがついに初勝利を飾ることに。山本尚貴、フレデリック・マコウィッキのふたりにとっては昨年の鈴鹿以来の勝利となった。2位はMOTUL、3位はEpson NSX CONCEPT-GTという結果に。ダンロップタイヤにとってはひさびさの表彰台獲得となった。4位はKEIHINとなり、NSXは1-2-4フィニッシュを飾っている。