ストラッカ・レーシングは、WEC世界耐久選手権の今季最終戦サンパウロで新LMP2カー『ストラッカ童夢S103』をレースデビューさせることを明らかにした。
ストラッカは、童夢が今季に向けて開発したクローズドLMP2の『S103』を採用して2014年のWECにフルシーズンエントリー。ただ、開幕前のテストで問題が発生したことなどから開幕2戦は欠場し、テスト時のクラッシュによって第3戦ル・マン24時間も欠場。その後リヤセクションの見直しを行い、第4戦からの新車デビューに向けての計画を明らかにしていた。
ただ、今回ストラッカが明かしたところによると、新パーツの導入による徹底的な開発プログラムと、追加のテストプランにより、11月30日に行われる最終戦サンパウロでマシンを実戦投入することにしたのだという。
「スパ(でのテスト)後にマシンを解析し、童夢はリヤジオメトリーの見直しを望んだんだ。我々が望むようにセットアップの幅を持たせるためにね」と説明するのはストラッカを率いるダン・ワルムスリー。
「サスペンションのピックアップポイントを見直すため、ギヤボックスケーシングとベルハウジングを再びデザインし、搭載し直したんだ。プログラムは総じて困難だったが、これらはその他の我々が行った変更をテストしに行くため、ブラジル戦でレースデビューするのがベストな選択だった」
「レースチームとして、長い間作業を行っているだけというのは本当につらいことだし、マシンがコース上にいるより工場にいる時間が多いことでパートナーたちや選手権、熱心なサポーターたちにもどかしい思いをさせていることも分かっている」
「1戦にしか参戦できないことを申し訳なく思っているが、プロフェッショナルなチームとして、そしてマシンの開発パートナーとして、マシンに信頼性があり、コンペティティブなパッケージでなければストラッカはレースをしないんだ」
なお、ストラッカによると、1台目のマシンがレースを戦っている間にもテストが出来るように、2台目のマシンを製作しているという。2台目のマシンはカスタマー向けのテストに使用されるということだ。