贈賄の容疑がかけられていたF1商業面のボス、バーニー・エクレストンが、1億ドル(約102億5700万円)の解決金を支払い、これによりミュンヘンで行われている裁判が終了することが決まった。
2006年にF1株がCVCに売却される際に、ドイツの銀行バイエルンLBの元リスク担当役員ゲルハルト・グリブコウスキーにエクレストンが賄賂を渡していたという容疑がかけられていた。株式がCVCに渡ることはエクレストンがF1のボスの座を確保することに有利に働いたと検察は考えていた。
グリブコウスキーは既に懲役に処せられており、エクレストンは金銭を支払ったのは脅されたためであると主張していたが、ドイツの検察はエクレストンを起訴、今年4月に裁判がスタートしていた。
しかしドイツの法律では、ある一定の条件においては被告が解決金を支払うことで裁判を終わらせることが可能となっている。
5日、ドイツの検察官は、エクレストンのケースにおいてこの法律が適用でき、彼の申し出を受け入れたことを明らかにした。
この件が終わるまでとの期限付きでエクレストンはF1を所有するCVCの役員会メンバーから外れていたが、有罪判決が下された場合には刑務所に送られ、完全にCVC役員のポジションを手放さなければならない危険にさらされていた。
解決金の支払いがなされた場合、判例では被告には有罪、無罪のどちらの判決も宣告されない。